研究課題/領域番号 |
19340128
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福田 洋一 京都大学, 理学研究科, 教授 (30133854)
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研究分担者 |
東 敏博 京都大学, 理学研究科, 助教 (90135517)
川崎 一朗 京都大学, 防災研究所, 教授 (60115136)
池田 博 筑波大学, 物理物質科学研究科, 准教授 (50272167)
田村 良明 国立天文台, 電波研究部, 助教 (90150002)
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キーワード | 超伝導重力計 / 地球自由振動 / 重力変化 / 地球潮汐 / 赤道域 / インドネシア / 陸水変動 / 海洋変動 |
研究概要 |
インドネシアでの超伝導重力計(SG:Superconducting Gravimeter)観測は、低緯度の赤道域における唯一のSG観測点として、1997年以降、京都大学がバンドンの火山調査所構内で実施していた。しかしながら、2004年3月の集中豪雨ため、観測点が水没し復旧不可能な状態に陥った。本研究では、既存のSGの冷凍機システム等を改良することで保守性の優れたSGシステムを構築し、インドネシアでのSG観測を再開・連続観測を実施し、「赤道域から地球を覗く」ことで、従来、未解決であった、地球自由振動帯域での観測・解析、長周期潮汐の解析、大気活動や海洋変動に伴う重力変化や、テクトニクスと関連した経年的な重力変化の検出などを目指している。本年度は、本研究で使用するためのSG(CT-022)の改修を実施し、国内において新しい冷凍システムを利用したSG観測システムを構築、テスト観測を実施することを第一の目的として研究を実施し、システムが正常に稼動することを確認した。また、インドネシアの研究協力者との打合せを行い、インドネシアでの重力計の設置場所の確認し観測室の新設を依頼した。これと並行して、バンドンでの過去のSGデータについて、特に、地球自由振動の観点から再解析を行い、どの程度の頻度で自由振動が観測されているか、また、地震のマグニチュードとの関連等について予備的な検討を行った。本年度の研究は、重力計観測システムの整備を中心とした準備作業が主な内容であったため、本研究に直接関連した研究発表等は行っていないが、超伝導重力計の良好な動作が確認できたことは、次年度以降の本格的な観測につながる大きな成果であった。
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