研究課題/領域番号 |
19340128
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福田 洋一 京都大学, 理学研究科, 教授 (30133854)
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研究分担者 |
東 敏博 京都大学, 理学研究科, 助教 (90135517)
川崎 一朗 京都大学, 防災研究所, 教授 (60115136)
池田 博 筑波大学, 物理物質科学研究科, 准教授 (50272167)
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キーワード | 超伝導重力計 / 地球自由振動 / 重力変化 / 地球潮汐 / 赤道域 / インドネシア / 陸水変動 / 海洋変動 |
研究概要 |
19年度に修理を完了した超伝導重力計(SG)を用い、筑波大学において新たな冷凍機システムを採用したSGテスト観測を実施した。この結果、SGの状態は良好であり、観測システムに問題がないことを確認できたため、2008年9月にSGをインドネシア・チビノンのBAKOSURTANALに移送し、現地でのテスト観測を開始した。また、BAKOSURTANALで建設中であった重力観測室の完成を待ち、2008年11月にSGを本来の観測室に移設、本格的な観測を開始した。これまでに得られたデータを用い、潮汐解析を実施し潮汐定数を決定するとともに、テスト的に地球自由振動の解析も実施している。これらの結果、潮汐観測に関しては、SGで想定される精度がほぼ得られており、今後、長期の観測データの蓄積により、高精度の潮汐定数の決定、海洋潮汐モデルの検証などの成果が期待できる。また、SGのドリフトについても、約半年間のデータからは、年間数マイクロ以下の良好な特性が得られており、こちらも、今後のデータ蓄積が大いに期待できる。一方、現地の不安定な電源事情によるものと推測される集録装置の不具合からデータの欠測が多く発生しており、地球自由振動の解析には、この問題を解決する必要のあることが判明している。これら、インドネシアでの超伝導重力計の設置状況については、2008年度の低温工学・超電導学会で発表を行った。なお、2008年11月26日には超伝導重力観測の開始に祭し、BAKOSURTANALの所長主催のセレモニーが開催され、TV2社を含め現地のメディア10社以上が取材に訪れる盛大なものであったことを付記する。
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