研究課題
地球や木星等の惑星の磁気圏から放射される自然電波は様々なものがあるが、その放射機構解明のためには、まだ多くの謎が残されている。これらの自然電波放射には多くの共通点があり、木星電波の謎を解くことは、全ての惑星電波め放射機構を統一的に解明していくための突破口を切り開く大きな科学的インパクトがあると考えられる。本研究は、この木星電波放射機構を解明するために、木星電波源の空間的な情報を得るための世界規模の木星電波VLBI(Very Long Baseline Interferometry)観測ネットワークを構築し、観世界規模の木星電波VLBI (Very Long Basgline Interferometry)観測ネットワークを構築し、観測研究を行うことを目的としている。また、将来的な月-地球間木星電波VLBIへの展開を目標に研究を進めていくことになっている。平成19年度は、情報通信研究機構・鹿島宇宙技術センターの研究分担者である近藤のグループで開発されてきたe-VLBIシステムの技術をべースに、低周波数帯でのフロントエンドを含めた世界標準となるVLBIシステムの開発を行った。また、国内の木星電波VLBI観測の重要な拠点として、国内では最もノイズレベルの低い山間部に位置する高知県の吾川木星電波観測所に、広帯域偏波観測が可能なクロス型ログペリオディックアンテナシステムを新しく設置した。また、この吾川木星電波観測所と、鹿島宇宙技術センター、高知高専キャンパスの3地点でのVLBI観測をスタートさせ、木星電波VLBI観測データの蓄積を進めており、その相関処理も行われている。さらに、国内の木星電波VLBI観測網を拡張するための、準備も進んでおり、フロリダ大学・ハワイ大学でのVLBI観測システムの検討も行ってきた。月-地球間木星電波VLBIに関しては、月面低周波電波天立研究会(LLFAST:Lunar Low Frequency Astronomy Study Team)において、月探査ミッションの提案として、具体的な計画案の策定を行った。
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