研究課題
平成19年度までに国内外の地質時代のブライトレイヤーの候補地である京都府和束地域の領家帯、北海道日高帯南部幌満岩体とその周囲、ニュージーランド南島中央オタゴ地域のコア・コンプレックス、ベトナム北西部レッドリバー剪断帯、アメリカ・アリゾナ州ツーソン周辺のコア・コンプレックスから採取した石英脈とその周辺の変成岩の分析を進めた。ニュージーランド南島中央オタゴ地域のコア・コンプレックスでの石英脈の分布は、剪断帯の直下に集中する傾向があり、その石英中の流体包有物の加熱冷却分析と顕微ラマン分析によって、他の地域と同様に、300℃前後の水、二酸化炭素、メタンを含む流体が石英脈の形成に関わったことが明らかになった。四国中央部では、三波川変成帯の下位の四万十帯がテクトニックウィンドウとしてドーム状に出現しているが、両者の併置の際の地殻内流体の熱の影響による炭質物の石墨化を顕微ラマン分析した。ベトナムのレッドリバー剪断帯では、追加の試料採取を行った。Island Arc誌の特集号"Fluid-rock interaction in the bottom of the inland seismogenic zone:crustal fluid behavior deduced from"paleo"bright-layers"(仮題)の編集作業を進め、平成20年度中の発行を目指している。
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