研究課題
本年度の研究実績の概要は以下の通りである。(1)休廃止鉱山地域のスクリーニングおよび環境岩石学的調査今年度は、愛媛県西条市・市之川鉱山の残土堆積場、中国地方のA廃止鉱山周辺および北海道地方のB廃止鉱山において、自生する植物のスクリーニング調査(生態調査)および環境岩石学的言調査・研究を行った。鉱山周辺の残土の分布ならびにその周辺の植生分布図を作成した。自生植物のスクリーニングの結果、Asを吸収・蓄積するシダ植物を発見した。残土中の変質岩岩片およびズリを採取し、既存の岩石薄片作成装置一式を用いて薄片を作成した。初生的構成鉱物および風化二次鉱物を同定し、重金属が濃集する岩相および鉱物の産状・風化状況を明らかにした。(2)ラボ実験システムの構築a.重金属精密分析システムの構築:土壌、水および植物に含まれる重金属を迅速かつ精密に定量分析するためのシステムを構築した。特に、植物の分析に関しては、部位ごとに重金属濃度が大きく変化するため、微量試料の分析が可能なクリーンラボシステムを立ち上げた。ブランクおよび標準試料データに関して、従来のそれと比較して極めて良好な結果力得られた。(3)温室(室内)栽培実験安定した環境で栽培実験を行うため、温室および室内における栽培実験を行った。本年度は、昨年度発見した重金属超集積植物であるカヤツリグサ科のマツバイおよびシダ植物のイワガネゼンマイに関して、土壌および水から効率的に重金属を吸収する生育条件を明らかにした。特に、今年度の実験結果に基づいて、イワガネゼンマイが砒素の超集積植物であることが明らかになった。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (5件)
The oceanic permian/triassic boundary sequence at arrow rocks(oruatemanu island), northland, New zealand:geology and paleontogy GNS Science Monograph 24 24
ページ: 17-44
The oceanic permian/triassic boundary sequenceat arrow rocks(oruatemanu island), northland, New zealand:geology and paleontogy GNS Science Monograph 24 24
ページ: 157-176
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences 103(in press)
85
ページ: 35-38
第13回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会講演集
ページ: 426-430
地質汚染-医療地質-社会地質学会誌 第3巻
ページ: 10-18