研究課題
サブナノグラムのハフニウムの同位体比測定を完成し、世界で最も新鮮な試料を得ることができる岩体のひとつである、北海道・幌満かんらん岩体を、年代学的・同位体地球化学的に解析する。当初の目的である北海道・幌満かんらん岩体の、年代学的・同位体地球化学的解析はほぼ終了した。サブナノグラムのハフニウム同位体比測定法の開発は継続中である。本年度は予想以上の成果が得られた。岩石記載、主成分元素、微量元素、Hf-Nd-Pb=Sr同位体システマティクスを用いて地球化学的に幌満かんらん岩体を解析する作業と論文投稿は終了した。特に、幌満かんらん岩帯の成因と進化に関して4つの時間を入れることに成功したことは画期的である(J. Petro1.に投稿してRevised versionを投稿中)。また、これまで発見されていなかった低い鉛同位体比をもつ成分を発見したことは特筆に価する(Nature Geoscienceに掲載済み)。前者に関しては、(1) 約1GaにMORBタイプマントルが部分溶融して幌満かんらん岩帯の元ができた。(2) 約300MaにHORBタイプのメルトが貫入した。(3) 約100Haに沈み込んだ海洋地殻がガブロとして貫入した。(4) 23Maに上昇時にメタソマティズムがおこった、というモデルを地球化学的にあきらかにした。分析法に関しては、サンプルコーンにジェットコーンを採用して感度を倍増させた。
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http://misasa.okayama-u.ac.jp/