研究課題/領域番号 |
19340174
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
斉藤 輝雄 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (80143163)
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研究分担者 |
小川 勇 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (90214014)
立松 芳典 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授 (50261756)
野竹 孝志 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 研究員 (70413995)
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キーワード | ジャイロトロン / テラヘルツ / プラズマ計測 / 協同トムソン散乱 / LHD / 国際研究者交流 |
研究概要 |
昨年度は、既存の電子銃(40kV, 1A)を用いて、基本波200GHz・10kW級パルスジャイロトロンを開発し、周波数約400GHzの2次高調波が35kV以上の高ビーム電圧でも単独発振することを示した。今年度はこの成果に基づき、2次高調波400GHz帯の高出力(50kW)の実証を目指した。この設計においては、昨年度から整備してきたコードを用いて、競合モードからの孤立性の高い発振モードの探索とモード競合計算を行い、TE65モード及びTE85モードを選択した。また、Manuilov教授の協力を得て設計した高出力用電子銃を採用した。さらに、超伝導マグネットによる磁場分布を考慮し、発振モードに対して入射電子ビーム半径が最適化されるように、電子光学的整合性のある設計とした。 このジャイロトロンを用いて実験を行い、TE65モード及びTE85モードの2次高調波単独発振の確認、発振出力のビーム電圧依存性、ビーム電流依存性、補助磁場電流依存性データ等詳しい物理データを取得した。さらに実験を進め、ビーム電圧60kV,ビーム電流11Aまでの運転に成功した。この結果、TE65モードで350GHz、最大36kW、TE85モードで390GHz、最大29kWの単独発振水負荷測定出力を確認した。これらは、400GHz帯の出力としてこれまでの報告記録を上回り、世界最高値である。さらに、ジャイロトロンの真空窓や水負荷の反射率等を考慮すると、最大出力は50kWに到達したと考えられ、当初の目標を達成した。今後、2年間の研究期間で得られた知見を元にして、さらなる設計改善、高ビーム電圧での運転により、400GHz帯、100kW級管の実証につなげてゆく。 また、このジャイロトロンの核融合研LHDにおける協同トムソン散乱への適用性検討を行い、100kWでSN比5が得られるという見通しを得た。
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