研究課題/領域番号 |
19340179
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
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研究分担者 |
田村 直樹 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80390631)
佐藤 国憲 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (70126861)
尾崎 哲 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (50183033)
武藤 貞嗣 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (40260054)
舟場 久芳 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (40300727)
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キーワード | 計測用トレーサー / ペレット / 粒子輸送 / 高速粒子 / 元素スペクトル |
研究概要 |
トレーサー内蔵ペレットの特色は、1)プラズマ中のほぼ任意の位置にトレーサーを局所的にデポジットできること、2)トレーサー粒子の総原子数をトレーサー内蔵ペレット製作時に前もって決定できること、3)トレーサー粒子種の選定がほぼ任意であることなどがある。本研究ではこのトレーサー内蔵ペレットを用いて、粒子輸送、高速粒子及び元素スペクトルなどを同時に計測することより、プラズマの振る舞いや関連する物理量を従来に比べて格段に高い精度で計測することを目的としている。平成19年度は、同時計測を構成する個々の計測が確実に動作するように、それぞれの整備に重点を置き、その確認を目的とした。負イオン中性粒子ビームを用いた荷電交換分光法によりトレーサー粒子の輸送特性を調べる目的で整備を進めていた軟X線分光器に、遠隔操作可能なクライオポンプによる差動排気システムを取り付けた。残念ながら、実験装置である大型ヘリカル装置の実験スケジュールとの兼ね合いにより、実際の実験に供することはまだできていないが、これにより軟X線領域での荷電交換分光計測を恒常的に実施できる準備が整った。プラズマ中の高速イオンとトレーサー内蔵固体ペレット(通称、TESPEL)の溶発雲中の中性粒子との相互作用を利用して、空間分解された高速イオンのエネルギー分布などを計測できるペレット荷電交換粒子計測においては、TESPEL入射毎に恒常的に実験データが取得されているのを確認した。同計測を更に柔軟に実施できるように、従来(約0.9mm以下)よりも大きなサイズ(約1.5mm以下)のTESPELを装填可能なTESPEL保持ディスクを他の経費により製作したので、来年度の実験からそれを使用し、更に幅広いパラメータ領域の実験データを蓄積する予定である。その他、干渉フィルターを用いた波長分解マルチ画像計測システムにおいても、実験データの蓄積が進んだ。これらの結果を基に次年度から同時計測実験を本格的に開始する。
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