• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

基盤的キラル分子ツールの開発と展開

研究課題

研究課題/領域番号 19350048
研究機関岐阜大学

研究代表者

村井 利昭  岐阜大学, 工学部, 教授 (70166239)

研究分担者 芝原 文利  岐阜大学, 工学部, 助教 (60362175)
キーワードキラル分子ツール / BISEPCI / 絶対配置決定 / ジアステレオマー混合物 / 31P NMR / 77Se NMR
研究概要

光学活性ビナフトール、三塩化リンおよび粉末セレンから調製されるセレノリン酸クロリド(BISEPCl)を新しいキラル分子ツールとして利用することを検討した。まずBISEPCIに対して、水、Et_3Nを加え、光学活性セレノリン酸アンモニウム塩を調製した。それに対してハロゲン化アルキルを加え、セレノリン酸Se-エステルをジアステレオマー混合物として得た。この混合物を液体クロマトグラフで分離することで、単一のジアステレオマーを得た。これに対してBu_4NF/THF溶液を反応させると、選択的P-Se結合切断が進行し、その後空気酸化を経て、光学活性ジセレニドを高収率で合成することに成功した。
またBISEPC1とラセミ体であるキラルニ級アルコールとの反応から、様々な置換基を有するセレノリン酸0-エステルを、ジアステレオマー混合物として導いた。およそ15種類の誘導体のジアステレオマー間の31P, 77Se, 13Cおよび1H NMRの化学シフトの相対的差を一覧表として、これらのスペクトルから、絶対構造未知の誘導体のそれを類推する手法を開拓した。すなわち、1-アリール-2-プロパノール由来のジアステレオマーでは、R, R体に相当する77Se NMRは低磁場側に観測され、一方31P NMRは、高磁場側に観測された。同様に1H, 13C NMRでもキラル炭素やそれに隣接する炭素上のプロトンは、一定の高磁場、低磁場シフトが観測された。その結果をもとに1-(4-フルオロ)フェニル-2-プロパノールの絶対配置を決定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of 1, 1'-Binaphthyl-2, 2'-diyl Phosphoroselenoic Ammonium Salts and Their Conversion to Optically Active Dialkyl Diselenides2007

    • 著者名/発表者名
      Murai, T.; Monzaki, M.; Shibahara, F.
    • 雑誌名

      Chem. Lett. 36

      ページ: 852-853

    • 査読あり
  • [学会発表] 含カルコゲン多重結合が鍵となる新反応・新分子の開発2007

    • 著者名/発表者名
      村井利昭
    • 学会等名
      若手研究者のためのセミナー
    • 発表場所
      信州大学繊維学部 上田
    • 年月日
      2007-07-03

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi