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2008 年度 実績報告書

基盤的キラル分子ツールの開発と展開

研究課題

研究課題/領域番号 19350048
研究機関岐阜大学

研究代表者

村井 利昭  岐阜大学, 工学部, 教授 (70166239)

研究分担者 芝原 文利  岐阜大学, 工学部, 助教 (60362175)
キーワードキラル分子ツール / BISEPCl / 絶対配置決定 / ジアステレオマー混合物 / 31P NMR / 77Se NMR
研究概要

光学活性ビナフトール、三塩化リンおよび粉末セレンから調製されるセレノリン酸クロリド(BISEPCl)を新しいキラル分子ツールとして利用することを検討した。たとえばBISEPClとラセミ体であるキラル二級アルコールとの反応から、様々な置換基を有するセレノリン酸0-エステルを、ジアステレオマー混合物として導いた。およそ15種類の誘導体のジアステレオマー間の^<31>P, ^<77>Se, ^<13>Cおよび^1H NMRの化学シフトの相対的差を一覧表として、これらのスペクトルから、絶対構造未知の誘導体のそれを類推する手法を開拓した。すなわち、1-アリール-2-プロパノール由来のジアステレオマーでは、R,R体に相当する^<77>Se NMRは低磁場側に観測され、一方^<31>P NMRは、高磁場側に観測された。同様に^1H, ^<13>C NMRでもキラル炭素やそれに隣接する炭素上のプロトンは、一定の高磁場、低磁場シフトが観測された。その結果をもとに1-(4-フルオロ)フェニル-2-プロパノールの絶対配置を決定した。さらに水酸基のβ位にアルコシキカルボニル基やアミド基、ハロゲンなどを有する誘導体についても検討し、この一般的なルールが適用できる場合とできない場合を明らかにした。
ついて遠隔位に四級炭素キラリティを有するジオールの片側を保護し、片側にBISEPClを結合させそのジアステレオマーのNMRによる識別、さらには分離を行い、光学的に純粋な化合物として得る事ことにも成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Phosphoroselenoic acid Derivatives Bearing a Binaphthyl Group as a Chiral Molecular Tool2008

    • 著者名/発表者名
      Murai, T.
    • 雑誌名

      Phosphorus, Sulfur, and Silicon 183

      ページ: 889-896

    • 査読あり
  • [学会発表] リン・セレン原子が鍵となるキラル分子ツール : 発見と展開2009

    • 著者名/発表者名
      村井利昭
    • 学会等名
      近畿化学協会ヘテロ原子部会第3回懇話会
    • 発表場所
      大阪科学技術センター
    • 年月日
      2009-02-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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