(1)分子のコア部分に、電気双極子モーメントと磁気双極子モーメントを併せもつニトロキシド構造を有する安定な中性またはイオン性のキラル有機モノラジカル液晶性化合物を種々合成し、これらの分子・液晶相構造と強磁性的性質との相関関係を系統的に検討し、これまで明らかにしてきた液晶相中での強磁性的性質発現のメカニズムを探る。 (2)上記の化合物中、大きな磁性的相互作用と強誘電性を示すキラル有機ラジカル液晶については、ニトロキシル基由来の電気双極子モーメント(約3デバイ)と磁気双極子モーメント間の協働効果である磁気電気効果が発現するか否かを検討する。 (3)中性またはイオン性の有機ビラジカル液晶性化合物の合成を検討する。分子設計によっては、モノラジカル液晶と比較して、より大きな電気双極子モーメントとより強い磁気的相互作用を発現する液晶の開発を期待できる。
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