研究課題
基盤研究(B)
負化学イオン化法を用いた、塩素化多環芳香族炭化水素のGC/MS分析法を開発した。この方法を用いると、ベンゾ[a]ピレンの一塩素化体で、通常使用されている電子衝撃イオン化と比べて1000倍高感度な分析法となった。また、保持時間が同一の、フェナントレンとアントラセンの区別を付ける手法としても有用と考えられた。廃棄物焼却炉の排ガス抽出試料を調べたところ、ハロゲンが6個以上置換したPAH-Xはほとんど検出されなかった。また、ハロゲン数が多いPAH-Xは、濃度も低かった。電気炉を利用した塩素系プラスチックの燃焼生成物には大量の塩化水素が含まれたが、特に分子量の大きいPAH-Xはほとんど検出されなかった。これらのことから、燃焼によるPAH-Xの生成機構としては、環化時に炭素に結合していた塩素が残る場合と、まずPAHが生成して塩素がラジカル反応で付加する2つの機構が共に存在することが示唆された。
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