研究課題
平成20年度は、平成19年度計画を継続し、次のような課題を実施した。(1)プロテインノット型RNAメチル化酵素についてTrmHのRNA認識機構と触媒機構を推定するため、デオキシリボヌクレオチドを含むキメラRNAを作成し、阻害実験、結合実験に着手するととともに、X線結晶構造解析をおこなった。その結果、TrmHが標的部位のグアニンヌクレオチドの2'-OH基を直接認識することがわかった。また、TrmDに関しては、超好熱菌由来酵素のジスルフィド結合形成に関する生化学データをまとめ、Genes to Cells誌に報告した。(2)古典的ロスマンフォールド型RNAメチル化酵素についてTrmBに関して、触媒機構を推定するため、変異酵素の解析を進めた。その結果、グアニン塩基の7位の孤立電子対自身が活性中心ではないかという仮説を得た。現在、その可否について検討中である。また、本酵素については、遺伝子破壊株の解析を進め、m7Gの修飾が他の修飾酵素のキーになっているのではないかという結果も得ている。これらは、現在、投稿論文としてまとめつつある。さらに、超好熱菌由来酵素のTrm1が新規なRNA選択性をもつことを見出し、現在、論文を投稿中である。(3)葉酸依存性RNA修飾酵素について新規葉酸依存性RNA修飾酵素、TrmFOについて、連携研究者の濡木らと共同研究を進め、X線結晶構造解析に成功し、この研究成果をまとめた投稿論文は、Proc. Natl. Acad. Sci. USA誌に受理された。
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Proc. Natl. Acad. Sci. USA (In press)
Genes to Cells 13
ページ: 807-816
IEEE : Micro-NanoMechatronics and Human Science 2008 CEP07768-CDR
ページ: 1-10
http://www.ehime-u.ac.jp/~achem/bchem/