研究課題/領域番号 |
19350104
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
大柳 満之 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30213888)
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研究分担者 |
中沖 隆彦 龍谷大学, 理工学部, 教授 (90257824)
中野 裕美 豊橋技術科学大学, 研究基盤センター, 准教授 (00319500)
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キーワード | ナノ材料 / 無機工業化学 / 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / 複合材料 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、積層不規則構造をもつナノ粒子の構造秩序化と結晶配向、焼結が協奏的に起こるのか、或いはどれかを優先的に起こすための条件、因子を特定できるのかをC、BN、或いはSiCとの複合系を研究した。積層不規則構造をもつナノ粒子の構造秩序化に与える影響を各々の構造(結晶、積層不規則構造)に基づくX線回折ピークの積分強度、半値幅などを利用して、各焼結パラメータに対して比較し、焼結にともなうそれぞれのナノ粒子の構造規則化挙動について調べた。 積層不規則構造をもつナノ粒子を作製するときに、予め特定の添加剤を同時に混合させ、積層不規則構造の秩序化、結晶配向度や焼結に与える影響を調べた。具体的には、積層不規則構造をもつナノ粒子を作製するときに、ボロン、酸化物などを同時に混合させ、積層不規則構造の秩序化、結晶配向度や焼結に大きく影響を及ぼすことが分かった。 積層不規則構造を保ちながら緻密化した焼結体と結晶配向の著しい焼結体を作り分けることに成功した。また、結晶化や配向の程度を制御した緻密焼結体を作製し、生成したBN、C、SiC-BN、SiC-C複合材料の焼結体の結晶配向度が、それぞれの焼結体の機械的性質(硬度、曲げ強度、じん性)、熱的性質に与える影響を調べた。その結果、結晶化や配向が大きく影響することがわかった。積層不規則構造をもつBNやCは、焼結過程で結晶配向するが、同様な構造をもつSiCナノ粒子は、焼結過程で等方的な多結晶体を生成する。遊星ボールミルを行うときにSiとCにBNやCを混合して得た積層不規則構造をもつナノ粒子の焼結が、BNやCの結晶配向を大きく低下させることが分かった。
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