研究課題/領域番号 |
19350111
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶋 正裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (60185254)
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研究分担者 |
長嶺 信輔 京都大学, 工学研究科, 講師 (30335583)
瀧 健太郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (70402964)
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キーワード | ナノセルラーフォーム / 発泡体 / 発泡成形 / 核生成 / 超臨界二酸化炭素 / 相分離 / マイクロセルラーフォーム / ポリマーブレンド |
研究概要 |
超臨界二酸化炭素を発泡剤として活用し、気泡密度を10^15/cm^3以上で、数十ナノスケールのサイズの多孔構造をもった高分子発泡材料(ナノセルラーフォーム)を創製することを目指した。気泡が作るセル構造の最小化ならびに高密度化の基本手法として、1)ブレンド高分子のモルフォロジーをテンプレート利用したナノ発泡、2)起泡能力の高い核剤の開発、3)レーザーなどの外部からのエネルギー注入による気泡核生成の制御技術の観点からのアプローチを検討した。高分子ブレンドあるいはブロックポリマーが作り出すモルフォロジーをテンプレートとし、ナノスケールに分散したポリマー相に気泡の生成を選択的に誘起し、マトリックス相と分散相の粘弾性の差を活かして気泡の成長を抑制制御することでナノセルラーフォームを創成する概念を提示した。その概念をPP/PERならびにPP/HSBRなどの高分子ブレンド樹脂で実証した。また、このテンプレート利用したナノセルラーフォーム作成法を多成分ブレンド系に拡張し、様々な発泡セル構造が実現できることを示した。発泡核剤の研究については、酸化チタンの中空のナノファイバーを静電紡糸法により作成し、機械的強度の向上もかねて発泡核剤とする手法ならびに、1)の研究の成果の応用として、発泡剤である二酸化炭素とマトリックスポリマーに非相溶であるが分散性が高いポリマーを発泡核剤とすることを考案した。また、外部エネルギー注入による新しい発泡法として、レーザー照射による方法と紫外線照射によるUV硬化樹脂の発泡法を考案した。
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