研究課題/領域番号 |
19360011
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
宮尾 正信 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (60315132)
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研究分担者 |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
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キーワード | 電子デバイス・機器 / 集積回路 / ディスプレイ / シリコンゲルマニウム / 薄膜トランジスタ |
研究概要 |
本研究では、フレキシブル基板(プラスチック等)上に於ける半導体薄膜の超高移動度化技術を確立する。本年度は3年計画の最終年度として、デバイス応用に向け、トランジスタ構造の設計と試作を行った。 ソース及びドレインをドーピング構造とした従来型のMOSトランジスタを絶縁膜上のSiGe薄膜に形成すると、高電界領域で発生した過剰キャリヤが基板浮遊効果で蓄積され、トランジスタ特性が変動する。また、ドーピングを充分に行うには比較的高温のアニール(≧500℃)が必要である。これらの課題を解決し、フレキシブル基板に適合したトランジスタを開発する為、"SiGe結晶領域をチャネルとし、ソース・ドレインをショットキー接合とするトランジスタ"を設計・試作した。この構造では過剰キャリヤがショットキー障壁を通して流れ出し、基板浮遊効果が抑制できると共に、ソース・ドレインが低温度(≦150℃)で形成出来るとのメリットがある。この新構造トランジスタの形成プロセス(シリサイド形成、MOS構造形成等)を構築し、SiGeチャネルトランジスタを試作した。従来の多結晶Siチャネルトランジスタを凌駕する高いチャネル移動度を実証した。
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