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2007 年度 実績報告書

真空紫外RDS測定装置の開発と新チャネル材料上に形成した絶縁膜界面の秩序状態評価

研究課題

研究課題/領域番号 19360025
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

安田 哲二  独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, 研究グループ長 (90220152)

研究分担者 藤原 裕之  独立行政法人産業技術総合研究所, 太陽光発電研究センター, 研究チーム長 (40344444)
キーワード表面・界面物性 / 電子・電気材料 / 光物性 / 半導体超微細化
研究概要

本研究の目的は、RDS(反射率差スペクトル)測定のエネルギー域を、真空紫外領域まで拡張した装置を開発した上で、これを用いて絶縁体/半導体界面の秩序状態を反映する異方性が存在するかどうかを明らかにすることである。さらに、応用上重要性を増す新チャネル材料上の絶縁膜界面を光学的に評価する手法を確立し、界面の物性と形成機構についての理解を深化させることを目指す。
平成19年度は、交付申請書に記載した(1)真空紫外RDS測定装置の開発、および、(2)真空紫外域の誘電関数データベースの構築に取り組み、さらに(1)が順調に進んだため、(3)真空紫外RDSの熱酸化Sio2/Si界面評価への適用、にも着手した。
(1)真空紫外RDS測定装置の開発については、科研費の予算で購入した真空紫外分光器(モノクロメーター)、光弾性変調器、グローブボックス、ロックインアンプ等を用いて、N2パージ環境にてRDS測定を行う光学系と変調信号検出系を構築した。その結果、4.2eVから8.5eVまでのエネルギー領域におけるRDS測定に成功した。従来のRDSは5eV付近までに限られており、8.5eV付近の真空紫外域へ測定範囲を拡げたRDS装置の開発は世界的にみても本研究が初めてである。この装置により、バンドギャップが一般に〜5eV以上である絶縁体についても、その界面・表面に関する情報を得ることが可能になった。
(2)真空紫外RDS域の誘電関数データベースについては、エリプソメトリ測定装置を用いて、Si、Ge、およびGaAsについて、表面パッシベーションに細心の注意を払った試料を作製し、9eVまでのエネルギー域にて誘電関数の測定を行った。現在、測定結果の妥当性を、既知の可視域の誘電関数との整合性などの観点から検証中であり、これが終わり次第、ホームページ上などで公開する予定である。
(3)上記RDS装置を熱酸化SiO2/Si界面評価へ適用した結果、酸化由来のブロードな反射率差ピークを6〜8eVの真空紫外領域で観測することに成功した。この信号の強度は、Si結晶の面方位や酸化膜の形成条件に強く依存する興味深い振る舞いを示す。現在、さらに系統的な検討を進めるとともに、論文および学会発表の準備を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 平成19年度は装置の開発に時間費やしたため、今回報告できる論文・学会発表はありません。上記9.に述べた成果ついて、現在、論文投稿と学会発表を準備中です。また、時研究は当初はポスドク研究者を雇用して進めることを想定していましたが、適切な候補者が見つからなかったことに加え、装置開発においてグローブボックスを気密性の高イステンレス製にする必要があったために予定していたより多くの物品費が必要となり、ポスドク雇用なしで研究を進めました。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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