研究課題/領域番号 |
19360037
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 崇人 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90282095)
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研究分担者 |
田中 秀治 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00312611)
戸津 健太郎 東北大学, 産学官連携推進本部, 助教 (60374956)
江刺 正喜 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20108468)
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キーワード | 磁気共鳴力顕微鏡 / マイクロマシニング / 単電子トランジスタ / 変位センサ / ナノマシニング / ピエゾ抵抗 / 熱機械ノイズ / ナノイメージング |
研究概要 |
単電子トランジスタを利用した変位センサを集積化したナノメカニカル・プローブを用いて核磁気共鳴をナノスケールで検出し、タンパク質などの構造を3次元で観測する顕微鏡を開発する。この力検出型の核磁気共鳴検出では、熱による機械振動を抑えるため、センサを低温に冷やす必要がある。このため、低温で高感度なエレクトロメーターである単電子トランジスタを変位センサとして組み込んで、高分解能の磁気共鳴イメージングを実現する。ナノ構造の加工技術とナノ構造における特異な力学現象を利用し、高感度なプローブを開発することを目標とする。 磁気共鳴の検出では、きわめて小さな力を検出するため、極低温に冷却して熱による機械振動(熱機械ノイズ)を低減することが必要不可欠である。同時に、極低温で動作する高感度の変位センサを集積化する必要がある。通常のICのアンプを集積化したり、装置内に設置したりする場合、半導体素子は低温で絶縁性になり動作しなくなる。そこで、極低温でも動作する単電子トランジスタをもちいた極めて高感度の変位センサを集積化した構造を作製した。単電子トランジスタをナノメカニカル構造に集積化する作製方法を開発した。一方、機械的振動子の非線形性を利用すると、振動子の位相ノイズを低減できることを見出し、その基礎的な実験を進めた。また、将来センサを空気中で動作させるさいに重要となる振動損失を評価する方法を開発した。また、単電子トランジスタの代わりにピエゾ抵抗型センサでナノメカニカルセンサの変位を検出できる振動子を作製した。
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