研究課題/領域番号 |
19360064
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
社本 英二 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20216146)
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研究分担者 |
樋野 励 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80273762)
鈴木 教和 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00359754)
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キーワード | 切削加工 / 超音波振動 / 放物線軌跡 / 切削力 / せん断面モデル |
研究概要 |
本研究では、工具に放物線状の超音波振動を付加して切削する(放物線振動切削加工法乏呼ぶ)ための装置を開発することを目的とし、本年度は主として以下の項目について試作開発研究を行った。 1.ねじり振動と縦振動を利用した放物線振動切削装置の開発 まず、ねじり振動と縦振動を利用して円筒面内での放物線振動を得る装置を開発した。ここでは、すでに振動設計と試作を終えた振動子に対して、実際に工具刃先を固定し、支持を行った上で放物線軌跡の超音波振動を行い得るように調整等を行った。 2.放物線振動切削プロセスの解析モデルの構築 プロセスを理解するため、また切削条件によってどの程度の効果が得られるのかを予測し、目的に合わせた最適条件を決定するため、簡便な解析モデルの構築を試みた。本切削プロセスは基本的に間欠的な引き切りを行う傾斜切削プロセスである。そこで、ここでは、簡便な最大せん断応力説と最小エネルギ説に基づくせん断面理論を適用し、傾斜角が変化するプロセスを平均的に取り扱う解析モデルの構築を試み、その定式化を終え、解析アルゴリズムを開発した。 3.ねじり振動と縦振動を利用した放物線振動切削装置による加工実験 上記1において開発した放物線振動切削装置を加工機に組み込み、超音波領域での放物線振動切削加工を実施した。本装置では、従来の切削方向または刃先稜線方向の超音波振動切削も可能であることから、これらの従来型の振動切削も同条件にて実施し、本手法の効果について比較検討を行った。その結果、従来法に比べて切削力の低減効果を有することを確認するに至っている。
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