研究概要 |
(1) 測定メッシュからの対称性フィルタリングおよび対称性階層関係データの構築 部品のX線CT計測メッシュから, メッシュ中に存在する領域間のユークリッド対称性を, 曲率急変部抽出法とICP法を併用し網羅的に認識し, 全ての対称組合せをAND-OR階層木で出力する手法を提案し, 自動車部品のCT計測メッシュに対する実験により, 領域の認識精度が実用上十分なことを検証した. (2) 領域間の相互対称性および幾何高速・寸法拘束データ推定手法の開発 メッシュ中の領域間相互対称性から, Indexed-ICP法により回転・平行移動の規則配置領域を認識する手法を提案し, 歯車などの計測メッシュに対する実験からその定義パラメータを高精度に認識可能なこと確認した. また計測メッシュ中の平行移動・回転スイープ領域の自動認識と, その定義パラメータ推定手法も開発した. (3) モデリング順序推定と寸法下幾何拘束依存性推定手法の開発 計測メッシュモデル上で認識された面分領域から, 領域間に存在する3種類の寸法・幾何拘束関係をルールにより自動認識し, これに基づきメッシュ形状の寸法駆動型自由変形を実時間で行えるシステムを開発した. (4) 組立製品計測データからの異材質境界面認識と接触拘束推定手法の開発 異種材料部品が複数含まれる組立製品の丸ごと計測メッシュから, CT値閾値処理と領域規則性を活用して部品間の接触境界面を推定し, 部品別計測メッシュに自動分解する手法を開発し, ギアトレインを対象にその有効性を検証した. (5) 組立品を対象とした3次元CADモデル自動生成精度の検証 アルミ押し出し構造材, ギアボックス組立品のX線CT計測メッシュから, 対称領域・規則領域・スイープ領域を自動認識し, その定義パラメータから3次元CADモデルの主要部分を自動生成し, その寸法がメッシュ平均稜線長の50%以下の誤差で再構築できることを検証した.
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