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2008 年度 実績報告書

再生軟骨組織発達における輸送現象と物理刺激応答のモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 19360087
研究機関北海道大学

研究代表者

渡部 正夫  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30274484)

研究分担者 澤江 義則  九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10284530)
キーワード再生医療 / 軟骨細胞 / 輸送現象 / 拡散 / 可視化 / モデリング
研究概要

再生軟骨組織発達における輸送現象の可視化および定量化を行い, 得られた実験データを基礎として物理刺激応答のモデリングを行うことを, 本課題の目的としている. 本年度は(1)「拡散輸送と組織発達の評価」, (2)「組織内移流輸送現象可視化システム開発」を行った.
前年度作成した, 再生軟骨組織培養プロトコルを用いて, 組織発達により拡散輸送現象がどのように変化するかについて検討した. 担体アガロースには, 1%type VII, 4%type VII, 4%type IXの3種類を用い, 拡散種としては蛍光デキストラン(分子量3kD, 10kD, 70kD)を用いた. 特に10kDのものは電気的に中性のもの(10k)と負に帯電しているもの(10k-)とを用いた. 1%type VIIを担体アガロースに用いた結果より, Control(細胞を播種しない)試験片と再生委軟骨試験片との, 28日間までの培養においては, 細胞が試験片に存在することにより, 物質輸送が促進されることが, 全ての種類の拡散種において観察された. これは, 細胞代謝活動により拡散輸送が増大したためであると考える. また, 特に1%type VIIを担体アガロースに用いた場合には, 10kと10k-の拡散輸送実験結果には顕著な差異が観察され, 培養期間を増大させるにつれて, 10kの拡散輸送に比較して10k-の拡散輸送の増大が観察されなかった. これは, 細胞代謝の結果, 負の電荷を有するケラタン硫酸等の細胞外マトリックスを構成する高分子の産出の結果であると考える.
次に, 移流輸送現象を可視化するために, 高精度位置制御圧縮試験機を用いて再生軟骨組織の変形をそれに伴う輸送現象の観察を顕微鏡上で観察するための可視化システムを構築した. 輝度総量評価法を開発することにより, 拡散輸送現象と移流輸送現象とを区別して考察することが可能となった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 再生軟骨担体ゲル内での物質輸送現象2009

    • 著者名/発表者名
      野林真, 渡部将平, 野田博敬, 澤江義則, 渡部正夫
    • 学会等名
      日本機械学会第21回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター, 札幌市白石区
    • 年月日
      2009-01-23
  • [学会発表] 再生軟骨内での移流・拡散輸送現象2008

    • 著者名/発表者名
      野林真, 北島洋佑, 渡部将平, 澤江義則, 渡部正夫
    • 学会等名
      日本機械学会2008年度年次大会
    • 発表場所
      横浜国立大学, 神奈川県横浜市保土ヶ谷区
    • 年月日
      2008-08-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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