研究概要 |
これまでの研究実績(衝撃波DDS用カプセル生成およびカプセル内の封入技術確立と曲率弾性壁近傍での気泡変形挙動現象の基礎的研究)を生かして,衝撃波管または超音波素子で発生させた平面衝撃波を水中内の静止・移動しているナノドラッグ・マイクロカプセルに作用させ,その変形挙動ならびに破壊挙動の観察を目的として本年度の以下の研究を遂行した. 1.衝撃波のマイクロ構造と衝撃波による静止したナノドラッグ・マイクロカプセルの変形(超音波素子を用いた変形挙動の観察)と2.流体回路での観察実験 超音波素子を用いて衝撃波を発生させて,これまでに作成したマイクロカプセル(数十〜200μm)に作用させ,そのときの変形挙動および破壊を光学レンズの拡大と高速度カメラにより観察し,圧力振幅や立ち上がり周波数などの条件を変化させて,その挙動変化を調べた.超音波素子の制御による破壊への影響の微視的な観察(作用後)には成功したが,その瞬間的な挙動の観察を既設のダプルバルスYGレーザを照明として行ったものに関しては,光量不足を補う方法を次年度で行う予定である. また,既設の衝撃波管装置を用いて平面衝撃波を発生させ,管端部分に備え付けられた試験部においてゼラチンの一定の曲率をもつ2次元の弾性壁を製作し,空気ポンプと電磁弁により生成させたサブミリスケールの気泡を生成させて同様の観察を行う実験に関しては,超音波造影装置では確認できるものの,高速度カメラ(フレーミング管)では光量不足を補う実験を進行中である.
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