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2007 年度 実績報告書

燃料電池ガス拡散層におけるフラッディングメカニズムの統一的モデル化

研究課題

研究課題/領域番号 19360093
研究機関北海道大学

研究代表者

工藤 一彦  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40142690)

研究分担者 黒田 明慈  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90202051)
キーワード固体高分子形燃料電池 / 水分処理 / ガス拡散層 / 繊維層内水分移動 / 疎水性 / 親水性
研究概要

疎水性ガス拡散層水分移動モデル化
下記2メカニズムを説明できる疎水性ガス拡散層(GDL)内水分移動モデルを提案した。
1.GDL-触媒層間隙内に水が充満しないメカニズム、
2.GDL内の細孔が水で充満せず、チャネルへの水排出と触媒層への酸素拡散供給の機能を維持するメカニズム。本モデルでは、GDLを、相互に連通した、面に垂直な、直径の異なる多数の円孔の開いた平板で模擬している。この平板上下面と円孔の内面は疎水性とする。この内部で水蒸気分圧が過飽和になると凝縮が開始される。この水分は表面張力のため、まず大径孔(20-30μm)に流入する。電池負荷が上昇し、触媒層における水蒸気発生量が増加すると、凝縮速度が増加し、これを管路の流路抵抗に抗して排出するためには、GDLの触媒層側の水分圧力が上昇し、この圧力が一定限度を超過すると、より小さな穴にも水が流入する。実験で求められた細孔系分布を入れて計算すると、1A/cm2程度の電流密度の時発生する水分は、断面積にして1%以下の大径孔(20-30μm)のみを通して排出できることが示された。
親水性ガス拡散層水分移動モデル化
水面に垂直に親水性円柱(直径1-30μm)を立て、その表面に液膜を形成し、この円柱に直角に空気流を当てて、この液膜の水分の蒸発量を計算した。これにより、触媒層側で水分が発生し、チャネル側で空気が流れているときの、親水性GDLからチャネル空気流中への水分蒸発量を計算した。この結果、1A/cm2程度の電流密度の時発生する水分に比べ、チャネル空気流速が1m/s、GDL空隙率0.5のときに、親水性GDLで蒸散させうる水分量の方がはるかに多く、親水性GDLの有用性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 固体高分子形燃料電池疎水性ガス拡散層における水分透過モデル化2007

    • 著者名/発表者名
      工藤一彦
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2007
    • 発表場所
      京都市/京都大学
    • 年月日
      2007-11-23
  • [学会発表] Modeling of Flooding Phenomena in Hydrophobic Gas Diffusion Layer of PEFC2007

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko Kudo
    • 学会等名
      The ASME-JSME 2007 Thermal Engineering and Summer Heat Transfer Conference
    • 発表場所
      Westin Bayshore Resort and Marina / Vancouver, BC, CANADA
    • 年月日
      2007-07-10
  • [学会発表] 固体高分子形燃料電池疎水性ガス拡散層における水分透過現象の解析2007

    • 著者名/発表者名
      工藤一彦
    • 学会等名
      第41回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      長崎市/長崎ブリックホール
    • 年月日
      2007-05-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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