研究課題
堺市を中心とした大阪府南部地域で航空機により赤外熱画像を撮影し、地上での測定結果と比較、検討した。屋外表面の日射反射および赤外放射特性の測定方法を検討した。測定対象は水平面で十分な広さを持つアスファルトなど人工表面および土壌など自然表面とした。複雑な3次元形状を持つ代表的な都市空間において、人体熱負荷の観点から温熱環境の測定を行った。測定結果に基づいて数値解析モデルの開発も併せて行った。人体熱負荷を評価するため人体周囲の外部環境を考え、気温、湿度、風速、日射量、赤外放射量など外部刺激量を測定した。人体でのふく射収支量を考えるため、鉛直方向の水平方向の日射量、赤外放射量をそれぞれ測定した。また、風速に関しては平均風速だけでなく、変動も大きく快適感に作用すると思われるので、超音波風速計により風速の高周波成分も把握した。測定は周囲に障害物が少ない平坦な場所で行った。屋外環境下にある人体の生理反応を考えた。被服を通して外部刺激を受けた人体がどのような生理反応を示すかを計測した。恒温動物である人間は外部の刺激から判断し、常に一定に保たれている人体のコア温度(核心温)を参照することにより血管を拡張・収縮し、汗をかくよう指令を出す。この指令を出す役割を担っているのが脳内の視床下部であり、温熱快適性などの判断も同じくここでされていると言われている。したがって、温熱快適性を生理反応の観点から考えて、視床下部で制御されている血流量・代謝量・発汗量を測定した。またその結果として変化する皮膚温も測定した。
すべて 2007
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Proceedings of the 8th Asian Thermophysical Properties Conference No.177
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