研究概要 |
カメラ、レーザセンサ等を搭載した5感センサポッドの開発および5感センサロボットの開発を行った。開発した5感センサポッドは、300×300×500mmの12角形のアルミ製筐体に、IEEEデジタルカメラ(PointGrey,DragonFly2),2次元走査型レーザレンジファインダ(SICK,LMS-200)、全方向コーナキューブ,CPU,バッテリー,無線通信装置を搭載した据え置き型情報収集端末である。センサポッドに搭載したすべてのセンサは、ロボット制御の標準ミドルウエアであるOpenRTMを用いた制御システムにより,ホストコンピュータから集中的に制御される。また各センサから取得したレンジデータ、画像データなどの要救助者の情報は、確率的情報融合手法であるベイズネットワークにより情報統合され、信頼性の計算と監視者への選択的提示が実現される。またベイズネット以外の情報統合手法についても検討を行い、ノンパラメトリック情報融合手法である粗密型SIR/MCMCパーティクルフィルタを開発し、これを用いてレーザレンジファインダとカメラを融合して室内を移動している複数の人間を同時追跡するシステムを構築した。一方、5感センサロボットに対しては、3台のロボットからなる第一次試作機を開発した、本システムは測量用高精度位置検出センサと環境測定用レーザ計測装置を搭載した親ロボットと、コーナキューブを搭載した複数の子ロボットからなる。本システムは、測量用高精度位置検出センサを用いて高精度な位置同定を実現しつつ、親ロボットに搭載した環境測定用レーザ計測装置により災害現場の3次元環境地図を獲得するなど、ロボットが移動しながら周囲情報を収集するものである。本システムを用いて、広範囲の3次元環境情報を高精度で計測する実験を行い、システムの有効性を確認した。
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