研究課題/領域番号 |
19360153
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 徹 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40417382)
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研究分担者 |
福島 誉史 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10374969)
MOSSAD Ali Atif 東北大学, 大学院・工学研究科, 産学官連携研究員 (80436097)
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キーワード | 半導体物性 / 電子デバイス / デバイス設計 / 半導体超微細化 / 超薄膜 |
研究概要 |
本研究は、ソース・チャネル間とチャネル・ドレイン間がPN接合で形成されている従来のトランジスタでは、本質的に解決が困難な、「ソース近傍でのドレイン電界の影響を抑制しつつ、ソースからチャネルへ超高速・高効率でキャリアを供給する」ことに関して、キャリア供給メカニズムの新しい実験的解析法の提案と、その解析に基づく新しいトランジスタ構造の創出を行うものである。今年度は、キャリア供給メカニズムに関する実験的解析法として、超高周波領域で測定した散乱パラメータを用いたキャリアの反射/透過現象のモデル化手法を提案・研究した。これはナノスケールデバイスの散乱パラメータ測定を数十GHz以上の周波数まで行って、キャリアの反射/透過係数の位相回転の周波数依存性をモデル化する方法である。ソース接地ドレイン電流増幅率αを導入した等価回路をアドミッタンスパラメータを用いて解析的に解いてから、アドミッタンスパラメータを散乱パラメータに変換することで、αの位相周波数特性と利得周波数特性を散乱パラメータから導出することに成功した。また、従来と異なるキャリア供給メカニズムを有するナノスケールトランジスタ構造として、トンネル注入制御デバイスを提案し、ナノスケールデバイス作製のプロセス構築とデバイスシミュレーションに基づくデバイス構造の最適化をおこなった。シリコン基板上へのシリコンゲルマニウムの成長条件およびゲルマニウム酸化濃縮熱処理条件の最適化により、高品質のゲルマニウム薄膜を得ることに成功した。
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