前年度に実現した半導体励起固体CWレーザ結晶化技術を使い、2008年度前半においてn-chおよびp-chの自己整合ダブルゲートpoly-Si TFTのプロセス技術を確立した。2008年度後半において、石英ガラス上に自己整合ダブルゲートpoly-Si TFTの試作を行った。この際、通常のトップゲートpoly-Si TFTを同時に作成し両者の性能比較を行った。その結果、ダブルゲートpoly-Si TFTはトップゲートpoly-Si TFTの約2倍の高い性能を実現していることを確認した。これらの成果については2009年度に開催される査読付国際会議・論文にて報告していく方針である。2009年度は2008年度に確立したデバイス技術をフレキシブルガラス上に展開する。 さらにモノリシック3次元化集積化に向け、低温でTFT形成が可能なトップゲート水素化微結晶シリコンTFTに注目し、そのプロセス開発およびデバイス試作を進めた。 また、2007年度に行った成果について査読付国際会議での報告および論文執筆を進めた。特に、査読付国際会議2008International Display Workshopsにおいてoutstanding poster paper awardを受賞し国際的な評価を得た。さらに、(財)みやぎ産業振興機構主催産学官連携フェアみやぎ2008、学都仙台コンソーシアムサテライトキャンパス、(財)みやぎ工業会主催産学連携推進懇談会において発表を行い、研究成果を市民および産業界にフィードバックした。
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