研究概要 |
MIMO-OFDM伝送においてBER最小化・送受信技術を確立するために,事後確率最大(MAP)原理に基づく信号検出を検討する.計算機シミュレーションで得られたビット誤り率特性などの性能を確保しつつ,FPGAによるハードウェア化まで検討する.また,高速化・高周波化に伴う性能劣化をMAP検出の原理を適用して改善する方法について検討する.具体的な計画を以下に示す. (1)演算量を削減するアルゴリズムとして変分法的ベイズ推定法を検討する. (2)並列処理による高速化のために,Message-Passingアルゴリズムを検討する. (3)干渉を除去する伝送方式と,そのための高精度な伝送路インパルス応答の推定方法について検討する. (4)受信側で推定した伝送路インパルス応答を送信側へフィードバックする方法について検討する. (5)パケット伝送を効率良く行うため,誤り訂正符号を含めた適応変調とハイブリッドARQについて研究を進める.ランダムパケットアクセス方式のスループット劣化の主要因であるパケット衝突において,衝突パケットを破棄せず有効活用するパケット分離方式について検討する. (6)アルゴリズムの実環境における有効性の検証を行うために室内実験系を構築する.
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