研究概要 |
FBG(Fiber Bragg Grating)ベースの符号/復号素子を用いた「スペクトル時間変調方式」による光符号ラベルを提案し,自己相関と相互相関の信号強度差によって光学的にラベルの認識を行った。5つの波長帯を組み合わせた場合の、光ラベル認識のシミュレーションモデルを構築し、14400パターン以上が実現可能な符号数であることを明らかにした。また、スペクトル‐時間変調による光ラベル方式で光ラベル認識を行い、光パケットスイッチの切り替え制御実験を行った。生成/認識した光ラベルを光パケットスイッチに応用するために,スイッチ制御信号の生成について検討し、光信号である相関波形をO/E変換した後,雑音低減回路によってノイズ軽減およびパルス幅拡大を行った。さらに、ペイロードとして波長帯域1548~1553nmの80G(10G×8Ch)bit/sの波長多重を用いた光パケットに本方式のラベルを付与し,パケットスイッチング実験を行った。その際に,FBG認識素子の性質を利用してラベルの認識部と分離部を一体化する構成を実現した。光スイッチ前後でのBER (Bit Error Rate)特性を測定した結果,8チャンネルすべてにおいて10-9以下の誤り率が得られ,パワーペナルティが1dB以下であることを確認した。さらに,パケットとラベルの間のガードタイムの長さを変えてBER評価を行い,ガードタイムを8bit(約0.8ns)まで短縮可能であることを明らかにした。
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