研究分担者 |
和田 友孝 関西大学, システム理工学部, 専任講師 (20314560)
六浦 光一 信州大学, 経済学部, 教授 (00106147)
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (10185324)
榎原 博之 関西大学, システム理工学部, 准教授 (50194014)
棟安 実治 関西大学, システム理工学部, 教授 (30229942)
|
研究概要 |
本研究は,情報通信機器未搭載の通常車両である非情報化車両の混在を考慮した上で,情報化車両における車両事故や衝突事故の回避支援と,車両-歩行者間の安全も維持する,次世代型車載通信システムの開発を目的としている.これに加えて車載情報通信システムそのものを地域の動的な通信インフラと位置づけ,局所的エリアでの高性能で融通性の極めて高い統合型情報通信ネットワークの構築の実現を目指す.これにより,車載情報通信システムを単に高度道路交通システムを実現する手段とするのみならず,自然災害や人為事故・災害や騒乱・テロなどの突発的な発生により,社会情報インフラが弱体化した際に,数秒から高々1分程度以内に瞬時に総合無線情報通信ネットワークを構築し,迅速で効果的な避難・救援活動を可能とすることを目標としている. 平成19年度は、本研究の初年度として非情報化車両の存在を考慮に入れた上で,その位置や状況を無線あるいはレーザを用いた測距により認識し,アルゴリズム処理によりその位置情報の獲得を試みた.本研究ではシステム搭載車両が高精度測位と車両間測距を行い,走行中の周辺状況の知覚・認識を実現する方式を提示し,シミュレーションと簡易実験によりその有効性を検証した.当該位置情報ならびに周辺情報を高精度で獲得しその情報広報を行うことにより,情報化車両の安全性を格段に向上させることが可能となる。さらに本研究で新たに提案するコンテンツ指向型通信を用いた,近辺エリアの交通トラヒック状況の正確な情報収集のシミュレーション鱈析を行った.またコンテンツ指向型通信を改良した非常時緊急通信(ERUC)の方式確定と,それによる突発的な人為災害・事故や大規模自然災害時の即時情報ネットワーク構築の可能性を,主にコンピュータシミュレーションで検証し,有効性を定量的に確認した.
|