研究概要 |
カーネル法に基づいて特徴量の最適化,パターン認識器の最適化と可視化方式の開発を進め,以下の成果を得た. A) 特徴空間における複雑度に基づいた特徴選択: KDA(Kernel Discriminant Analysis)が2クラス問題で,特徴量の削除に対して,単調であることを代表研究者らは証明しているが,さらにこれを多クラスに拡張して、実験的にその有用性を確認した.また多クラスでも単調性が成り立つかの理論的な解析と特徴選択の高速化方式の開発を進めている. B) カーネル特徴抽出法に基づいたパターン認識法: KDAとファジィ推論を組合せることにより,判別空間上でファジィルールを定義して,パターン認識する方式を開発した.また,SVM(Support Vector Machine)の学習方式を用いてファジィルールをチューニングする方式を開発した. C) SVMとファジィ推論め融合によるパターン認識器の可視化方式:1クラスSVMでクラス領域を近似し,クラス中心からのファイルールを定義してファジィ推論する方式を開発した.このときのファジィルールのチューニングはB)で開発した方式を用いることができる. D) SVMの最適化方式:SVMのパラメータをクラス間の距離が最大になるように2次近似法で求める手法を開発し,交差検定でパラメータを決めた場合と遜色のない結果を得た. E) 複数のカーネル判別分析特徴を用いたパターン認識器の最適構成方式:ブースティング理論に基づきサンプリングされた訓練データから複数のカーネル判別分析特徴を求め,汎化能力が最大化されるようパターン認識器を構成する方式を開発した. F) オンライン・カーネル特徴抽出アルゴリズムの開発:逐次的に追加される訓練データに対し,特徴空間をオンラインで更新する追加学習型カーネル主成分分析アルゴリズムを開発した.
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