• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

コンクリート構造物の予防保全のためのモニタリング技術の開発・研究

研究課題

研究課題/領域番号 19360197
研究機関九州大学

研究代表者

浜田 秀則  九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (70344314)

研究分担者 佐川 康貴  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10325508)
キーワード鉄筋コンクリート構造物 / 鋼材腐食 / 腐食センサの開発 / 劣化環境 / 暴露試験 / 分極抵抗 / 分極曲線 / 不動態
研究概要

本研究においては、鉄筋コンクリート構造物中の鋼材腐食を対象とし、腐食センサの開発を行うとともに,腐食モニタリング結果のLCC評価システムへの融合を目的とした。また、コンクリート構造物の劣化環境の定量的評価方法を提案することも目的とした。具体的には以下の項目について検討した。
1)腐食環境への試験体の暴露試験による劣化状況の把握、2)腐食センサの性能把握および適用性の確認、3)LCCによる将来予測に基づいた構造物の維持管理方法の確立、4)劣化環境の定量的な評価を考慮した耐久性設計方法の提案、である。
平成19年度の実績を踏まえ、平成20年度においては以下の示す内容の研究を行い研究成果を得た。
1)鉄筋コンクリート中の鋼材の腐食センサの開発に関する研究:通常、ACインピーダンス法により分極抵抗を計測する際に用いられている「接触センサ」を用いて、直流の分極曲線を計測することを試みた。その結果、既存の接触センサを用いて分極曲線を計測することが可能であることがわかったので、直流分極曲線計測を現地構造物へ適用する可能性を把握することができた。さらには、分極曲線の結果を用いてコンクリート中鉄筋の不動の状態を判定する既存の方法を検証した。
2)腐食環境下への供試体の暴露試験:標準試験体による劣化促進試験を実施した。温度条件、乾湿繰返し条件を変化させた環境で促進試験を行い、劣化状況を試験した。試験期間が十分でなかったことから、十分なデータの取得までは至らず、試験は現在も継続している。一方、実環境に暴露している試験体の暴露期問6ヶ月および1年時の評価試験を実施した。この場合も、試験期間が十分でなかったために、十分なデータの取得までは至らず、暴露試験は現在も継続している。したがって、標準供試体の暴露による環境評価方法の原案の提案は今後の課題として残った。また、80年間供用された後に撤去された実構造物に対して、電気化学的計測を行ない、計測方法の有効性の検証を行った。
3)データ整理・解析および最終報告書の作成、対外的な報告:これまでに得られた試験結果を、卒業論文1編、修士論文1編に取りまとめた。また、土木学会において4編の口頭発表を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 塩害環境下において長期供用されたRC桁の鋼材腐食・塩分量調査結果2009

    • 著者名/発表者名
      池之平勉, 森川亮太, 濱田秀則, 佐川康貴
    • 学会等名
      平成20年度 土木学会西部支部研究発表会
    • 発表場所
      九州大学 伊都キャンパス
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] 電気化学的計測における電位の掃引速度が分極曲線の形状に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      森川亮太, 波田秀則, 佐川康貴, 高橋勝也
    • 学会等名
      平成20年度 土木学会西部支部研究発表会
    • 発表場所
      九州大学 伊都キャンパス
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] モルタルに埋設された鉄筋の下面の空隙が腐食に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      高橋勝也, 濱田秀則, 佐川康貴, 森川亮太, 池之平勉
    • 学会等名
      平成20年度 土木学会西部支部研究発表会
    • 発表場所
      九州大学 伊都キャンパス
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] モルタルに埋設された鉄筋の腐食要因に関する一考察2008

    • 著者名/発表者名
      高橋勝也, 濱田秀則, 佐川康貴
    • 学会等名
      土木学会平成20年度全国大会
    • 発表場所
      東北大学 川内北キャンパス
    • 年月日
      2008-09-12
  • [図書] 鉄筋-コンクリート界面および試験環境が鉄筋腐食に及ぼす影響について2009

    • 著者名/発表者名
      高橋勝也
    • 総ページ数
      89
    • 出版者
      九州大学 大学院工学府 修士論文
  • [図書] 電気化学的手法を用いた鉄筋の腐食判定に関する基礎的研究2009

    • 著者名/発表者名
      池之平勉
    • 総ページ数
      68
    • 出版者
      九州大学 工学部 卒業論文

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi