研究課題
本研究は、長期間埋設された地中埋設管の挙動、埋設管の老朽化に伴う諸問題、及びその効率的な更新方法について総合的に検討し、埋設管のライフサイクルコスト低減を目指した合理的な埋設、及び維持管理に資することを目的とする。本年度は、たわみ性管および二層構造管の一連の模型実験の結果、およびその数値解析結果を元に、裏込め地盤-既設管-内部ライニング管の相互作用を考慮した荷重分担に基づいたライニングの設計方法を提案した。模型実験では、ライニングへの作用圧力やそれに伴う変形は、外側管の破損度合のみならず、裏込土(埋設地盤)の密度に大きく影響されることがわかった。しかしながら、外側の既設管の存在によってライニングへの荷重伝達は最大でも約3割程度に低減され、既設管が大幅に損傷していない限り、その荷重負担に関する寄与が依然として高いことが確認された。ただし、既設管が鉛直および水平方向に4分割に破断しているような場合は適用できない。また、近年埋設管の裏込材として現地発生土およびその改良土が用いられることが多くなってきたことから、改良土中に埋設された管の模型実験を実施しし、低強度の改良土でも管の変形抑制に高い効果を発揮することを確認した。さらに、埋設管の老朽化に付随する問題として、管の破損部から周辺の土砂が吸い出され地盤内に空洞が生成する問題を取り上げ、空洞生成の再現実験を実施してそのメカニズムを解明した。
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