研究概要 |
(1)セメント固化処理技術の品質管理技術に関する国際調査・比較 港国内外合計33機関での配合試験法などの基準の有無と内容,標準的または個別の現場で採用されている試験法などを調査し比較した.その結果,品質管理技術は,対象とする土質の特性の他に,地域的,社会的条件などによって大きく異なっていることが分かった. (2)強度特性に及ぼす影響因子の検討と一斉試験 セメント固化処理土の特性に及ぼす試料作製方法と養生条件に関して,国内外7機関において,3種の試験法(タッピング法,動的締め固め法,静的締め固め法)による一斉試験を行い,作製されたセメント固化処理土の強度試験を行って,各試験法の違いが強度特性に及ぼす影響を比較した.その結果,強度ならびにそのばらつきの程度が試験法によって大きく異なる結果が得られ,対象とする土質条件(種類,含水比など),固化材の種類と添加量・添加方法などによって試験法の適否が見られた. (3)ウェットグラブサンプラーによる現地試験 現地改良土のサンプリング方法を再現するために,ウェットグラブサンプラーを用いた現地試験を実施し,サンプリング方法の違いが現地改良土の強度特性に及ぼす影響を検討した.その結果,サンプリングの方法によって,得られる改良土の特性が大きく異なることが分かった.施工方法、採取後の試料土のモールドへの詰め固め方法や程度による影響が大きいことが分かった. (4)国際シンポジウムの開催 平成21年5月19日~21日に,沖縄において,国際シンポジウムを開催し,セメント固化処理土特性への試験法の影響,サンプリング法の影響,室内強度・現場強度の評価・予測手法などの最近の研究成果の発表と討議を行った.
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