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2007 年度 実績報告書

水・物質輸送-生物動態連成系としての河川生態系の物質循環機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19360223
研究機関名古屋大学

研究代表者

辻本 哲郎  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20115885)

研究分担者 戸田 祐嗣  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60301173)
田代 喬  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30391618)
キーワード河畔植生 / 栄養塩輸送 / 粒状有機物 / 底生生物 / 付着藻類 / 連続水質モニタリング / 伏流挙動 / 生息場所特性
研究概要

本研究は,河川の流れ・物質輸送・生物動態の相互作用を解明し,河川生態系が河川の水・物質循環に果たす役割を定量的に明らかにすることを目的とする.この最終目的を達するため,河川の水・物質循環を構成する主要な要素として,河川水・地下水の流れ,土砂輸送,有機物・栄養塩輸送,河畔植生,藻類,水生昆虫,魚類,土壌微生物を取り上げ,それらの要素間の相互の関係を定量化する.以下では,平成19年度の実施計画として挙げた下記3点に関する成果について解説する.
(1) 河畔植生の効果を取り入れた水・土砂・有機物・栄養塩輸送機構の解明および
(2)河川水,地下水間での水・物質輸送機構の解明
河川水・伏流水の流れ,河道内砂州の地形,栄養塩・有機物の変化に関する現地観測を実施するとともに,河畔植生を対象とした飼育実験を企画して,河畔植生の成長と栄養塩吸収の関係を明らかにした.ここで得られた知見により,河畔植生の成長効果を組み入れた水・物質収支モデルにおいて不可欠なパラメータが設定される.また,現地観測で採取された水質サンプルについては,有機物・栄養塩量の計測を行い,水位計測から推定される地下水流動と組み合わせて,地下水による物質輸送量を定量化した.
(3)藻類,水生昆虫,魚類を中心とした河川水内での生物生産と物質輸送機構の解明
河川水中において,流れ,有機物栄養塩量,付着および浮遊藻類量,底生生物量,魚類量調査を実施した.本年度は,藻類の生産活動や,これを餌とする底生生物の生息場所特性に関する成果を報告した.既に発表した成果や関連する調査の成果は,河川水内での生物生産と物質輸送機購を結びつけるモデル開発の端緒となるものである.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nitrogen uptake and leaf nitrogen content of Phragmites Japonica2007

    • 著者名/発表者名
      Thi Khanh Chi BUI, Yuji TODA and Tetsuro TSUJIMOTO
    • 雑誌名

      Annual Journal of Hydraulic Engineering Vol.51

      ページ: 187-192

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 木曽川感潮域の砂州におけるヤマトシジミCorbicula japonicaの生息場特性2007

    • 著者名/発表者名
      古畑寿, 河野周平, 田代喬, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 Vol.13

      ページ: 171-176

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 現地型計測機器による付着藻類現存量測定とその有効性に関する考察2007

    • 著者名/発表者名
      田代喬, 檀上直也, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 Vol.13

      ページ: 81-84

    • 査読あり
  • [学会発表] 木曽川感潮域ワンドにおける物質輸送2007

    • 著者名/発表者名
      古畑寿, 辻本哲郎
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2007
    • 発表場所
      東京大学教養学部
    • 年月日
      2007-08-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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