研究課題
人口減少が顕著な田川市、市街地再興事業実施中の久留米市を対象とした実態調査を行い、人口減少の影響がDID面積や建築物の減少など外形的な変化として表れる前に人口の分散化として表れること、一定規模の資本とタウンマネージャーなど人的組織が市街地再興に有効であることを把握した。また、比較的独立性の強い宮崎県延岡市について人口・産業・交通の将来予測を試み、一定の都市的密度を与え都市施設の再配置によって交通に伴う環境負荷を大幅に消滅できる可能性があることを確認した。さらに、高齢化に伴う日常的な交通行動の変化を交通利便性との関係で捉えるため、公共交通と道路交通の条件に差がある福岡市東区、春日市、宗像市において、高齢者の1週間の行動記録(Activity Diary)調査、その精度を確認するための自記式GPS調査を行って、地方都市の高齢者の活動度は大都市より多い可能性があること、自動車に依存する割合が高いが長距離の交通では鉄道の利用率が向上すること、近距離でいわゆるコミュニティバスを定期的利用する割合が一定程度はあることを把握した。また、準日常的な中距離交通について、交通サービスの向上と活動度の増加の関係を把握するため、鹿児島県出水市、熊本県水俣市において5800世帶を対象に調査を実施し、新幹線開業という大幅なサービス改善に起因する交通行動の変化を把握し、交通行動モデル作成の基礎資料を得た。別にLRT/路面電車の地方都市における活用可能性を探るため富山市のLRTに関して、導入の経緯、開業後の実態、運営の技術的方策に関するヒアリングを行った。
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