研究分担者 |
苫米地 司 北海道工業大学, 空間創造学部, 学長 (40102785)
佐藤 威 独立行政法人防災科学技術研究所, 雪氷防災研究センター新庄支所, 支所長 (30142920)
石田 眞二 北海道工業大学, 空間創造学部, 准教授 (20347751)
川端 伸一郎 北海道工業大学, 空間創造学部, 教授 (10224833)
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研究概要 |
本年度は,高齢者・障害者などの交通弱者が求める安全・安心情報の一つとして,積雪寒冷地における春季の道路区画線の剥離について検討した. 積雪寒冷地では,冬季における路面整正などの除雪作業によって区画線が剥離し,視認性が大きく低下するため,毎年,春季に区画線の塗り直しが行われる.路面標示ハンドブックでは,区画線を外観,剥離,夜間視認性,の3つの項目から総合的に評価する方法が示されており,実際には2~5km毎に設けられた地点で評価が行われている.しかしながら,積雪地域では,除雪などによって区画線の損傷度が区間内で大きく変動することから,区画線を「点」ではなく「線」として連続的に評価する必要がある. 本研究では走行車両内から20m間隔で撮影した区画線画像の画像特徴量から剥離率(以下,DSR)を推定する手法を開発するとともに,DSRと従来方法で求められる剥離率(以下,ASR)とのの関係,およびDSRとその他の評価項目(夜間視認性と外観評価)との関係について検討した.その結果,本手法によって算出されるDSRと従来用いられているASRには高い相関があること,DSRから夜間視認性を表す反射輝度と被験者による外観評価点を推定できることが分かった.さらに,DSRから推定されるASR,反射輝度,外観評価点プロファイルを用いることで区画線の損傷度を連続的に評価できることを示した.
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