研究概要 |
高齢者と障害者などの交通弱者のために安心・安全な歩行空間を確保することは,高齢社会を迎えた現代社会の急務であり,そのためには,交差点の改良,歩行空間のバリアフリー化,交通安全施設へのユニバーサルデザインの導入などハード面の整備に加え,情報通信技術(IT)を利用して歩行者に安心・安全情報を提供する支援システムの開発などソフト面での整備(歩行者ITS)も重要となる. 本研究では,近年におけるLEDの急速な普及を背景とし,可視光通信LEDを用いて安心・安心情報を提供する歩行者ITSの開発および積雪寒冷地への適用性を明らかにすることを目的とする. 本研究では,以下に示す(1)~(4)の研究目標を設定している. (1)室内試験によって降雪が可視光通信LEDの通信能力に及ぼす影響を解明する (2)フィールド試験によって,降雪・吹雪などの冬季気象特性が可視光通信LEDの通信能力に及ぼす影響を解明する. (3)高齢者と身体障害者を対象としてヒアリング調査とアンケート調査を行い,冬季と夏季で必要となる安心・安全情報,およびその優先度を明らかにする (4)ケーススタディとして,(1)~(3)の成果と研究代表者らが有する歩道基盤データベースを用いて札幌市都心部における可視光通信LEDの整備計画を立案する
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