研究課題
基盤研究(B)
本研究では、袖壁付き柱を有する鉄筋コンクリート建物を対象にして以下の目的による実験的研究および解析的研究を行っている。(1)袖壁付き柱部材の強度と靭性、残存軸耐力、損傷と変形の関係を実験的に明らかにする、(2)袖壁付き柱の復元力特性、とくに最大耐力以降の耐力低下を評価しうる解析モデルの有効性を検証する、(3)袖壁付き柱の強度と靭性、残存軸耐力、損傷の実用的な評価法を提案する、さらに、(4)袖壁付き柱を含む構造物の耐震性能評価手法、耐震診断法の妥当性を解析的に確認する。袖壁付き柱は、(1)古い既存建築の部材、(2)既存柱の袖壁補強、(3)新築建物での設計、などに分類して扱う必要があるが、本研究では主に(3)を想定している。実験結果と解析結果を統括して、耐震診断における袖壁付き柱の強度指標、靭性指標、残存軸耐力の評価法および新築構造物における靭性保証型の設計法を実用評価式として提案する。
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