• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

損傷軽減機構を有する健全な杭の開発とその制震効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19360251
研究機関明治大学

研究代表者

平石 久廣  明治大学, 理工学部, 教授 (40113211)

研究分担者 高木 仁之  明治大学, 理工学部, 准教授 (70130820)
小林 正人  明治大学, 理工学部, 講師 (50373022)
キーワード建築構造・材料 / 構造工学・地震工学 / コスト縮減 / 制震 / 耐震 / 鉄筋コンクリート造杭 / 杭頭ヒンジ / 損傷軽減
研究概要

大地震以後の長期の使用に対しても支障を生じない杭の開発ならびに,その杭による応答の低減効果に着目し,以下の研究を行った
1)本研究課題の目的である,基礎の合理化にかなった,健全な杭の開発において,最も難関となるのが高軸力下における杭の抵抗機能の保持である。このため,杭の抵抗モーメントを低減するために杭頭断面積を杭軸部の1/2とし,杭頭の形状や,軸応力低減効果を有する鉄筋(減圧鉄筋)の有無などをパラメータとした杭の載荷実験を行った。ここで,杭の基本的な構造は,損傷を低減するために,先の科研費(C)で開発した,付着を切ることにより降伏する鉄筋をコンクリートから分離した降伏機構分離方式とした。結果として,軸力比0.6,減圧鉄筋を用いた場合は,軸力比0.8の高軸応力下でも大変形時までほとんど損傷が生じず,耐力低下も生じないエネルギー吸収性能に優れた杭の基本的な開発に成功した。この課題をクリアーすることが出来たといえる。
2)杭頭にヒンジを有する杭の制震効果の分析を目的として,建物ー杭基礎ー地盤連成モデル(修正ペンゼンモデル)による地震応答解析を行った。杭頭にヒンジを設けた場合の杭,自由地盤,影響地盤の適切なモデル化を既往の文献より構築し,地震応答の主要因となる建物の固有周期,減衰特性および地盤特性を解析パラメータとした。その結果,杭頭ヒンジによる制震効果は,中低層建物に対してとくに大きいが,その影響は地盤特性に大きく作用されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] 杭頭ヒンジを有する鉄筋コンクリート造杭基礎建物の地震応答性状に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      平石 久廣, 野村 俊輔, 齋藤 元嗣, 小林 正人, 井上 芳生, 木村 匡
    • 雑誌名

      構造工学論文集 Vol.54B

      ページ: 371-376

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ピロティ建物を含めた鉄筋コンクリート造層崩壊建物の耐震性に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      平石 久廣, 安西 健, 福島 徹, 金子 雅之
    • 雑誌名

      構造工学論文集 Vol.54B

      ページ: 451-456

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 損傷軽減機構を有する鉄筋コンクリート造2008

    • 著者名/発表者名
      平石 久廣
    • 雑誌名

      コンクリート工学 Vol.46

      ページ: 3-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 下階壁抜け柱の耐震診断方法とRC巻き立て補強効果に関する解析的検討2007

    • 著者名/発表者名
      関 泰一郎, 高木 仁之, 白石 一郎
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文報告集 Vol.29

      ページ: 1255-1260

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 耐震基準における規定の意義とその合理化について2007

    • 著者名/発表者名
      平石 久廣
    • 雑誌名

      structure No.103

      ページ: 82-85

  • [学会発表] 杭頭ヒンジを有する鉄筋コンクリート造建物の地震応答に関する研究(その1)上部構造および杭の地震応答性状2007

    • 著者名/発表者名
      野村 俊輔, 平石 久廣, 齋藤 元嗣, 小林 正人, 井上 芳生, 木村 匡
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] 杭頭ヒンジを有する鉄筋コンクリート造建物の地震応答に関する研究(その2)杭頭モーメントとべースシアー係数の関係2007

    • 著者名/発表者名
      齋藤 元嗣, 平石 久廣, 野村 俊輔, 小林 正人, 井上 芳生, 木村 匡
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] 降伏機構分離型鉄筋コンクリート造梁の適用範囲(その1)実験概要2007

    • 著者名/発表者名
      武 争也, 平石 久廣, 松本 祐二
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] 降伏機構分離型鉄筋コンクリート造梁の適用範囲(その2)実験結果2007

    • 著者名/発表者名
      松本 祐二, 平石 久廣, 武 争也
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] 加熱を受けた鉄筋コンクリート柱の強度・'変形性能の劣化に関する研究その1曲げ降伏先行型予備実験2007

    • 著者名/発表者名
      高木 仁之, 白石 一郎, 佐々木 仁, 松戸 正士
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] 加熱を受けた鉄筋コンクリート柱の強度・変形性能の劣化に関する研究その2予備解析2007

    • 著者名/発表者名
      白石 一郎, 高木 仁之, 佐々木 仁, 松戸 正士
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800
  • [学会発表] コーベル式PC圧着接合部のせん断耐力に関する実験的研究2007

    • 著者名/発表者名
      百武 茂, 黒澤 亮太郎, 白石 一郎, 高木 仁之
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      20070800

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi