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2009 年度 実績報告書

遠隔地間協調設計において身体性豊かな対話行為を実現する空間インターフェイスの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19360275
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

仲 隆介  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10198020)

研究分担者 宮里 勉  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (40346119)
三村 充  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (70379072)
松本 裕司  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (60379071)
キーワード遠隔地間協同設計 / ルームウェア / 実世界指向 / コラボレーション / モニタリング
研究概要

1. 昨年度に開発着手したトピックビジュアライザー(TV)の本開発と本実験を行った。TVは、会議参加者の頭上にディスプレイ(計6面)と、手元にカメラ(計6台)を配置し、個人のメモを共有するシステムである。会議実験(行動観察、主観評価、発話分析)から、(1)議論のつながりや発想の広がりの支援、(2)相互理解の向上、(3)個人の気づきやアイデアを拾い出す、という3つの効果を確認した。
2. 遠隔地間での紙資料共有を支援するConnected Boardを開発した。遠隔地間でも直感的に指示する箇所(=話題の中心)を共有することを目的として、紙資料上(2サイト同一)の任意の箇所を指で押すことで遠隔地のボードの同位置が突起する仕組みを実現した。合わせて、カメラ撮影とプロジェクター投影により、相手が指示する様子(手の映像)と、ペン等での描画情報を共有できる機能を実装し、その効果を高めた。
3. 初対面の参加者によるビデオ会議の円滑化を目的として、会議の最初に声と身体動作の同調を伴う短時間のゲームを催すことにより、共感性が高まり、会話の活性度が高まることを確認した。
4. 昨年度に引き続き、実際のコラボレーションの現場における人の振る舞いと物理的空間との関係を探るために、実オフィスでの観察調査を行った。従来のように機能空間ごとではなく、活動領域をメッシュ(本年度は50cm)により細かに定義して分析することで、ダイナミックな活動様態を捉えうることを確認した。また、行動モニタリング調査として、活動量計を用いて範囲限定的ではあるがコミュニケーション量が推測できる可能性を確認した。しかし、これらの成果の遠隔地間デザイン支援への適応には至らなかった。
5. デザイン初期段階におけるグループによる発想プロセスにおいて、「教示(口頭により創造的に発想することを伝えること)」が創造性に与える影響を明らかにした。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 会議環境における新しいコミュニケーションメディアに関する研究-メモを外化する Topic Visualizer の開発-2009

    • 著者名/発表者名
      野谷香織, 岡田佑介, 坂口和敏, 松本裕司, 地主廣明, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会 第32回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      ページ: 49-54

    • 査読あり
  • [雑誌論文] トピックビジュアライザーを組み込んだ会議環境に関する研究(その3)-発話分析・共起ネットワーク分析による評価-2009

    • 著者名/発表者名
      岡田佑介, 谷口美虎人, 松本裕司, 茅原拓朗, 地主廣明, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 535-536

  • [雑誌論文] トピックビジュアライザーを組み込んだ会議環境に関する研究 (その2)-メモを外化するトピックビジュアライザーの開発2009

    • 著者名/発表者名
      坂口和敏, 岡田佑介, 松本裕司, 本江正茂, 地主廣明, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 533-534

  • [雑誌論文] オフィスにおける会議支援と会議成果の関係の考察-会議アジェンダに着目した会議支援ツールの導入による調査-2009

    • 著者名/発表者名
      松本直人, 上岡里美, 本多宏明, 馬郡恵子, 近藤克彦, 八塚裕太郎, 城戸崎和佐, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 505-506

  • [雑誌論文] グループによるデザインの着想段階における創造性に教示が与える影響-創造性目標と生産性目標の比較実験-2009

    • 著者名/発表者名
      坂下義明, 松本裕司, 城戸崎和佐, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 917-91

  • [雑誌論文] オフィスにおけるワーカの歩行行動と対話行動およびその関係に関する基礎的研究2009

    • 著者名/発表者名
      本多宏明, 松本裕司, 城戸崎和佐, 八塚裕太郎, 小菅健, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 527-528

  • [雑誌論文] オフィスにおけるコミュニケーション行動とワーカーの行動領域に関する研究その1-コミュニケーション時の状況に着目して-2009

    • 著者名/発表者名
      岩崎美積, 小橋真哉, 田丸恵理子, 堀切和典, 狩野雄介, 松本裕司, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 521-522

  • [雑誌論文] オフィスにおけるコミュニヶーション行動とワーカーの行動領域に関する研究その2-場所選択の多様性と空間のフレキシビリティに着目して-2009

    • 著者名/発表者名
      野谷香織, 小橋真哉, 田丸恵理子, 堀切和典, 狩野雄介, 松本裕司, 仲隆介
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集E-1分冊建築計画I

      ページ: 523-524

  • [雑誌論文] オフィスにおいて対面でやり取りされる情報の内容とその状況に着目した空間特性の考察2009

    • 著者名/発表者名
      松本裕司, 水野里美, 仲隆介, 山口重之
    • 雑誌名

      日本オフィス学会誌 第1巻第1号

      ページ: 30-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Study of Office Environment and Communication Using Network Analysis-Through Comparison of Conversational Interaction in Different Environment-2009

    • 著者名/発表者名
      Jin-Kyung KIM, Hirotsugu GENKAI, Yuji MATSUMOTO, Ryusuke NAKA
    • 雑誌名

      Proceedings of 14th International Conference on Telework ITA 2009

      ページ: 147-158

    • 査読あり
  • [学会発表] Evaluation and Development of Creative Workplace2009

    • 著者名/発表者名
      Yuji Matsumoto
    • 学会等名
      CU-KIT Design & Color Symposium 2009
    • 発表場所
      Chulalongkorn University, Bangkok, Thailand
    • 年月日
      2009-11-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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