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2008 年度 実績報告書

溶接プロセスにおけるアークプラズマ中の金属蒸気挙動と溶融プール形成過程の総合解析

研究課題

研究課題/領域番号 19360333
研究機関大阪大学

研究代表者

田中 学  大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (20243272)

研究分担者 田代 真一  大阪大学, 接合科学研究所, 助教 (70432424)
キーワードアーク / プラズマ / シミュレーション / 溶融池 / 金属蒸気 / 計測 / 診断 / 分光
研究概要

本研究は,溶接プロセスの十分な理解と正確な予測の実現を目指し,アーク溶接プロセスにおけるプラズマ中の金属蒸気の種類および密度の動的な空間分布変化,プラズマ温度分布の動的変化,材料への入熱密度分布の動的変化,溶融池形成の時間変化を定量的に明らかにすることを目的としたものである.
平成20年度では,プラズマイメージングシステムを用いて,静止GTA溶接プロセスにおける溶接アーク現象を分光デジタル動画として取り込むことにより,溶融池表面から蒸発してアークプラズマ中に混入する金属原子および金属イオンの動的変化を観察することに成功した,特に,ステンレス鋼を溶接した場合には,合金元素である鉄,クロム,マンガン等が溶融池表面から同時に蒸発してプラズマ中に混入するが,そのダイナミックな挙動をそれぞれの元素ごと,かつ,原子とイオンを分離して観察することに成功した.この結果,ステンレス鋼の静止溶接においては,溶融池表面から主として鉄,クロム,マンガンが蒸発するが,クロムとマンガンはプラズマの旋回流動によってアーク柱を迂回しながらタングステン電極まで到達し,その後,陰極ジェットに乗ってプラズマ中心部に輸送されることが明らかになった.一方,鉄は,ほとんどが陰極ジェットによってアーク外周辺へ吐き出され,プラズマの旋回流動によってタングステン電極の方へ輸送されないことが明らかになった.一方,シールドガスであるアルゴンの原子スペクトルを同じシステムを用いて観察し,Fowler-Milne法を利用することにより、プラズマ温度分布の動的変化を実験的に求めることに成功した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Numerical simulation of metal vapor behavior in arc plasma2008

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Yamamoto
    • 雑誌名

      Surface & Coatings Tech. 202

      ページ: 5302-5305

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metal vapor behavior in thermal plasma of gas tungsten arcs during welding2008

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Yamamoto
    • 雑誌名

      Sci. & Tech. Welding & Joining 13

      ページ: 566-572

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metal vapor behavior in gas tungsten arc thermal plasma during welding2008

    • 著者名/発表者名
      Manabu Tanaka
    • 雑誌名

      Welding in the World 52

      ページ: 82-88

    • 査読あり
  • [学会発表] ステンレス鋼の静止ティグ溶接における多元金属蒸気挙動の数値解析2008

    • 著者名/発表者名
      山本健太郎
    • 学会等名
      溶接学会平成20年度秋季全国大会
    • 発表場所
      北九州国際会議場, 北九州市
    • 年月日
      2008-09-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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