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2007 年度 実績報告書

気液混在マイクロ・ナノ化学プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19360349
研究機関東京大学

研究代表者

火原 彰秀  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30312995)

研究分担者 北森 武彦  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60214821)
塚原 剛彦  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (10401126)
馬渡 和真  (財)神奈川科学技術アカデミー, 光科学重点研究室, 研究員 (60415974)
キーワードマイクロ化学チップ / マイクロ流体 / ナノ流体 / 気液二相流 / 蒸発 / 凝縮
研究概要

本研究では、「毛管現象capillarity」をキーワードに、マイクロ空間とナノ空間の流体挙動・相転移現象を明らかにし、気液混在系マイクロ化学プロセス開発の基盤を構築することを目的とする。
気液マイクロ多相流挙動の定量的解析では、ガラス製マイクロチップを光リングラフィー湿式エッチング法にて作製し、気液二相流が安定に生成できる条件を実験的に解析した。その結果、溶媒の接触角・粘度および流路径から圧力バランスモデルを導いた。このモデルには、流路作製時に制御可能な流路径が含まれており、気液混在プロセスにおける設計指針を確認したといえる。この設計指針をもとに大気中のアンモニアを水中に分配するマイクロチップを作製し、アンモニア分析チップが実現可能であることを確認した。
ナノ構造を利用した毛管凝縮現象の解析では、電子線リングラフィーとプラズマエッチングを利用したナノ加工法にて、毛管長が300nm程度のナノピラー構造を作製し、毛管凝縮現象を観察した。純水をナノピラー近傍のマイクロ流路内に流し、流路全体を100度Cとして飽和水蒸気をナノピラー内に導入した。この実験では、実験開始数分後からナノピラー内で凝縮現象が観察された。Kelvinの式に基づくサイズ効果までは実証できていないが、毛管凝縮現象に基づく蒸留操作が原理的に可能であることを示す結果であると考えられる。同様に水-エタノール混合溶媒でも同様の結果が得られた。溶液体積と組成を調べた結果から、蒸留率4%が達成されていることが示唆され、ナノ・マイクロ化学チップ内で初めて蒸留を達成した。気液混在系マイクロ化学プロセスの発展にとって重要な操作が実現したといえる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Microchip titlation by utilizing Laplace valve2007

    • 著者名/発表者名
      A. Hibara, M. Nonogi, T. Kitamori
    • 学会等名
      The 11th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Science (MicroTAS2007)
    • 発表場所
      パリ(フランス)
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] ラプラスバルブと気液二相流操作を利用したマイクロ滴定2007

    • 著者名/発表者名
      野々木麻里, 火原彰秀, 菊谷善国, 北森武彦
    • 学会等名
      第68回 分析化学討論会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2007-05-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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