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2007 年度 実績報告書

血流を積極的に導入する再構築形肝組織移植デバイスの実現可能性検証

研究課題

研究課題/領域番号 19360371
研究機関東京大学

研究代表者

酒井 康行  東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00235128)

キーワード肝組織工学 / 生物・生体工学 / 胎児肝細胞 / 移植 / 三次元担体 / 液性因子
研究概要

本研究は,血流を積極的に導入する再構築形肝組織の構築を目指し,in vitro,in vivoにおける組織形成プロセスを相互に最適化することを通じて,その実現可能性を示すことを最終目的とする。平成19年度は以下の検討を行い,それぞれ成果を得た.
1.肝前駆細胞の三次元培養系の最適化細胞ソースとして胎生17日のラット胎児肝細胞を用い,体積0.1cm3のポリ乳酸製の多孔質ディスク状三次元担体を用いた振とう三次元培養において,FGF-1,FGF-4,HGFに加えてsodium btylateを添加した培養系にて,単位細胞辺りで成熟ラット肝細胞とほぼ同レベルまでの機能的成熟化を達成することができた(Tissue Engineering誌査読中).三次元担体内では,担体内表面に非実質細胞がまずライニングし,その上に実質細胞が多層で増殖するという生体内と類似する興味深い最終組織像が得られたが,増殖比は3倍程度で一層の向上が必要であると考えられた.この点については,確立した条件において,平成20年度でより若い胎生日数の細胞を使用した検討を行う.
2.移植デバイスの構築と移植部位の決定まず移植部位については,門脈,下大静脈問および頚動脈間について,まずは手術の実現可能性から検討を実施し,まずはその容易さから2本のうち1本の頚動脈間へのデバイス移植を行うこととした.ここに移植可能なデバイスとしては,テフロンチューブと三次元担体を組み合わせ,全体を蜜蝋にて被覆したものとした.移植直前にヘパリン化を行うことで,当面の抗血栓性の確保を行った.本年度においては,細胞なしのデバイスを用いて,術式の習熟を行い,手術による動物の死亡を20%以下にまで留めることができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 組織工学的手法を用いた肝組織再構築に関する研究の現状と課題2008

    • 著者名/発表者名
      花田 三四郎・酒井 康行
    • 雑誌名

      生産研究 60

      ページ: 147-151

  • [学会発表] 胎生後期ラット胎児肝細胞の三次元培養と液性因子による成熟化の検討2008

    • 著者名/発表者名
      花田 三四郎, 酒井 康行
    • 学会等名
      第7回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2008-03-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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