研究課題
近年、DNA, RNA,タンパク質などの生体高分子の新たな機能を自然界から取り出してくるだけでなく、試験管内でOから作り出すあるいは自然に存在する分子を元に選りすぐれた分子に"進化"させる「進化分子工学」がめざましく発展しつつあり、抗体工学、タンパク質工学、RNA工学など様々な分野で応用されつつある。我々は無細胞の反応系のみで構築された、進化分子工学のためのシステム(ビーズディスプレイ)を開発し、新規タンパク質の創製に応用することを目的としている。本年度は以下の様な成果を上げている。1)DNAライブラリーを作製し、酵母、Trichoderma reseiの転写因子に対する結合配列のスクリーニングシステムの構築に成功した。2)リパーゼのハイスループットスクリーニング法を確立した。3)化学結合を用いたビーズディスプレイ法の安定化法を考案した。3)エマルジョンを用いたスクリーニング技術を開発し、さらにマイクロチャネル乳化法を適用した。以上の成果より、DNAおよび蛋白質のマイクロビーズ上へのディスプレイシステムの基本技術を確立し、さらに分子工学へと応用する基盤技術を構築した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)
J.Biosci.Bioeng. 109
ページ: 411-417