研究課題/領域番号 |
19360374
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
塩谷 捨明 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (50026259)
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研究分担者 |
山本 進二郎 崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (40262307)
林 修平 崇城大学, 生物生命学部, 助教 (30389522)
片倉 啓雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50263207)
藤井 隆夫 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (80165331)
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キーワード | 微生物 / 共生 / サブトラクション / 16SrRNA / TGGE / セルロース分解菌 |
研究概要 |
自然界の共生微生物群がある有用な機能を発現している場合、その鍵となる微生物が数的にメジャーであれば、従来既知の方法でその微生物の盛衰を追跡することができる。しかし、多くの場合は、鍵となる微生物は数的にマイナーなために既存の方法では検出が不可能である。そこで本研究では、鍵を握るマイナーな微生物を追跡・分離する技術を確立し、対象とする微生物集団の機能を向上させる方法論を確立するとともに、有用微生物スクリーニングに応用する。。 本年度は昨年度に引き続き、マイナーな微生物を追跡するためのPopulation-Normalization by RNA Subtraction法(PNS法)の開発を続行した。この方法では、試料から抽出した全16S rRNAから逆転写PCRによって得られるcDNAをリガンドとして固相に固定し、試料中のメジャーな16S rRNAを除去する。メジャーな16S rRNAほどリガンド濃度が高く、除去率が高くなり、16S rRNAのポピュレーションは均一化され、Temperature Gradient Gel Electrophoresisにより16S rDNAを指標とした菌叢解析が可能となる。そこで、16S rRNAの可変領域のうち、最も短いV1またはV5領域を増幅し、そのアンチセンス鎖を磁気ビーズに固定し、PCRに用いた共通配列部分を相補鎖でマスクすることによってアフィニティ担体を調製し、これを用いてメジャーなのRNAを除去し、構成比の平滑化が出来た。応用例としてセルロース分解に焦点を当て、その共生微生物を単離し、またその役割を明らかにし、工業利用として発展させた。また、今年度新たに参画した研究者によってAnnamox菌による嫌気性脱窒反応の共生系の解析も進めた。
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