研究課題
(1)発熱素材の再検討前年度にトリマンノースを結合させたマグネトリポソーム(SML)を調製し、マクロファージを特異的に認識する能力が高いことをin vitroの実験で明らかにした。今年度はマウスを使用したin vivo実験を行った。しかし、実際にマクロファージへの取り込み能は低いことがわかった。リポソームを介さずに、マグネタイト微粒子に抗体や糖鎖を結合させる新規調製法を確立した。この素材を使用すると、取り込み能が高くなることを認めた。(2)がんの温熱療法の効果を高めるための制御性T細胞の抑制効果の検討温熱療法によってがん特有の免疫活性が強く賦活されることを研究代表者が見いだし、そのメカニズムも明らかにしている。しかし、この効果を打ち消すのが制御性T細胞である。制御性T細胞を抑制する抗体を精製し、この抗体を腹腔に投与することによって、がんの温熱療法の効果を高めることをマウスを使用したin vivo実験で明らかにした。(3)生活習慣病などへの治療に対する温熱療法の検討細胞が死滅しない40℃程度に温熱処理を行い、その後の細胞の変化、特に糖尿病に関連した膜タンパク質の変化を調べた。先ず、糖尿病に対するモデル細胞を使用したin vitro実験を行い、DNAチップを使用した遺伝子発現情報も調べた。これらの情報を総合的に判断し、糖尿病に対する温熱療法の可能性を検討している。
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