研究課題
基盤研究(B)
生きた細胞内におけるmRNA発現をネイティブな状態を維持しつつ観察する、あるいはmRNAを細胞に導入する技術を開発する。細胞内は、様々な生体分子、小器官が密集し、混在した空間であり、試験管内とは全く違った分子の挙動が観察される場である。このような細胞内という特殊な環境において、その細胞の状態を最も端的に表現する分子種であるmRNAを検出する手法を開発する。mRNAは微小管に沿って運搬され、細胞内の適正な位置に局在して翻訳されるなどの報告もあるが、1個の細胞内でmRNAがどのような挙動をしているかについては不明な点も多い。本研究では、細胞に対して非常に侵襲性が小さく、その挿入によって転写阻害をしない直径200nmのナノ針を用いて、細胞内のmRNAを定量的に評価する手法を確立することを目的としている。モレキュラービーコン修飾ナノ針を用いて細胞内のGAPDH、βアクチンのmRNAの検出を試み、細胞内でのモレキュラービーコンへのmRNAの結合について解析を行う。また細胞外へmRNAを抽出していないかどうか、転写阻害剤を用いた試験等によって調査を行う。mRNAの導入では、化学修飾によりカチオンを導入したナノ針を用いて静電的な相互作用による吸着で導入を検討する。
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Archives of Histology and Cytology
M&E
ページ: 59-61
Cytoskeleton (accepted)
http://unit.aist.go.jp/rice/research/seitaiundou.html