研究概要 |
本研究は,すでに実用化の入り口まで到達しているスーパープレッシャー型気球の設計技術を応用して,空気抵抗が小さくなるような細長い形状を有するスーパープレッシャー型気球を設計するために必要となる,基礎データおよび実現可能な耐圧性能を取得し,飛翔試験に向けた準備を行うことにある。 巨大な体積を有する所定の膜構造物を実現するためには,非線形の弾性的な性質をもつ薄膜とファイバーの特質から,実際にスケールモデルを製作して検討および試験を行う必要がある。また,同時に,実際の製造工程についても実機の製作を通して検証を行う必要がある。 本年度は,直径12m程度の中型スケールモデルを実際に膨張させて行われた,圧力差,膜面の歪み,張力,直径,変形等の計測やビデオ等の映像機器によるデータ収集結果の検討を行った。その結果を反映させ,所定の性能を達成しうる形状が形成されるように気球の設計モデルの改善を図った。 さらに,最終的な飛行体の目標となる仕様に従い,飛翔可能なサイズのスケールモデルの設計を行い,実際に気球の製作を行った。また,製造工程の検討と改善を図るためにこの気球の製造過程において種々のデータ収集を行った。
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