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2010 年度 実績報告書

海洋フロントの生成と変動の予測

研究課題

研究課題/領域番号 19360397
研究機関大阪府立大学

研究代表者

馬場 信弘  大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10198947)

キーワード海洋工学 / 海洋物理 / 環境技術 / 環境予測 / 海洋科学 / フロント / 重力流 / 密度成層
研究概要

当初の計画のうち,これまでの3年間の研究の中で,必ずしも期待通りに実現できていない画像計測法の3次元解析と,原因不明の数値的な振動の問題に取り組み,実験結や観測結果と比較することによって計算法全体の検証と改良を行った.
フロントの3次元構造を捉えるため,異なる色の光線を複数の平行な断面に照射する可視化実験を行い,得られた画像を色分解して,3次元的な運動を捉える方法を開発した.この方法によって,密度界面の3次元的な形状や内部の全体的な構造は捉えることができた.しかし,変動成分まで解像するためには,微粒子を取り除いたり,波長の離れた単一波長光を用いたり,散乱を抑制して断面間の干渉を極力抑制することが必要であることが分かった.
実海域での高レイノルズ数においてフロントで生じる空間的時間的な振動について調べた.水槽実験と数値実験において,先端部が横方向に波打つ3次元的な不安定性が観察され,その波長は局所的なレイノルズ数に依存するので,物理的に不安定な現象であることが明らかになった.数値実験ではさらに格子間隔や時間増分に依存する規則的な数値的な振動を伴うが,これは,解像度が不足した場合に,対流項に適用している勾配制限型のスキームから生じていることが明らかになった.その詳細なメカニズムは不明であるが,不連続性を押える制限を課すことによって,見かけ上,振動は抑制できることが分かった.
以上の通り,本研究で開発した非振動スキームと非接触の密度場計測技術は海洋フロントの生成と変動を計算と実験で正確に捉えることができ,その有効性が検証された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Experiment on the turbidity currents driven by sand particles in water2010

    • 著者名/発表者名
      R.Tsurumi, T.Katsuragi, N.Baba
    • 雑誌名

      Proceedings of International Conference on Experimental Fluid Mechanics 2010, Liberec, Czech Republic.

      巻: Vol.2 ページ: 732-754

  • [雑誌論文] Experiment on the turbidity currents using a small inclined tank2010

    • 著者名/発表者名
      R.Tsurumi, T.Katsuragi, N.Baba
    • 雑誌名

      Proceedings of the 5th Asia-Pacific Workshop on Marine Hydrodynamics APHydro2010, Osaka, Japan

      巻: 1 ページ: 313-316

  • [学会発表] Experiment on the turbidity currents driven by sand particles in water2010

    • 著者名/発表者名
      R.Tsurumi, T.Katsuragi, N.Baba
    • 学会等名
      International Conference on Experimental Fluid Mechanics 2010
    • 発表場所
      ジェスティド会館(リベレツ,チェコ共和国)
    • 年月日
      2010-11-25
  • [学会発表] Experiment on the turbidity currents using a small inclined tank2010

    • 著者名/発表者名
      R.Tsurumi, T.Katsuragi, N.Baba
    • 学会等名
      The 5th Asia-Pacific Workshop on Marine Hydrodynamics APHydro2010
    • 発表場所
      大阪府立大学(大阪府)
    • 年月日
      2010-07-02

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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